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資 料1-1 感染症定期報告(研究報告概要一覧表及び個別症例報告概要) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26025.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和4年度第1回 6/8)《厚生労働省》
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感染症

出典

概要

本稿では、2014年にアルファ-及びフラビウイルス流行に起因す
る急性熱性疾患を発症したハイチの小児由来の血漿検体から、
2つのオルソブニヤウイルスであるMelaoウイルス(MELV)及び
Oropoucheウイルス(OROV)を同定したことを報告する。MELV
は、これまでヒト病原体としては記載されていなかったが、5例の
PLoS Negl Trop 患者の血漿から細胞培養で分離された。OROV RNAは、偏りの
ウイルス感 Dis.
ない配列決定アプローチを用いて、別の小児の血漿中で検出さ

15(2021)e00094 れ、系統発生学的推論からブラジル由来株との密接な関係が示
94
唆された。腹痛はMELV感染患者4例で報告され、リンパ節腫脹
が2例に認められた。我々の所見は、カリブ海地域におけるこれ
らのオルソブニヤウイルスの発生を立証し、これらのウイルス及
び他の新興ウイルスによって引き起こされるアウトブレイクを同
定するためのウイルスゲノム配列分析によるサーベイランスの決
定的な重要性を強調するものである。
GOV.UK.https://
assets.publishing 情報源:Emerging infections: monthly summaries 2021年11月
.service.gov.uk/g Alto Paraguay virusによるハンタウイルス性肺症候群:ヒトにおい
overnment/uplo て。 新規orthohantavirus:Scapteromys aquaticus齧歯動物にお
ads/system/upl いて。 アルゼンチンの研究者は、齧歯類(Scapteromys
ハンタウイ
oads/attachmen aquaticus)における新規オルソハンタウイルスAlto Paraguay
ルス性肺
t_data/file/1044 virusによるハンタウイルス性肺症候群の症例を報告した。この研
感染
412/20211229_E 究結果は、アルゼンチン中央部で循環しているこれら新規のオ
mergingルソハンタウイルスに関する疫学的警告と、今後宿主として考慮
infectionsしなければならない新しい齧歯類の種を示唆している等記載され
summaryている。
November.pdf
<その他>
Int J Syst Evol 日本人3人の入院患者の血液サンプルより分離されたグラム陽
Microbiol.
性菌の3株についての研究報告。その3株がMALDI-TOF-MS及
バチルス
71(2021)doi:
び16SrRNA相同性によりBacillus cereus groupに属する細菌と同
感染
10.1099/ijsem.0. 定され、ANI及びdDDHにより新種に分類されたと報告されてい
004993
る。
慢性心不全、大動脈弁狭窄症の既往のある酪農家の70歳男性
が、呼吸困難、左手関節痛を主訴に他院を受診、慢性心不全増
悪の診断で当院へ紹介搬送された。来院後の診察で左手関節
の腫脹、熱感があり血液検査上CRPの上昇を認めた。手関節の
関節穿刺では膿汁が引け、化膿性手関節炎、慢性心不全増悪
の診断で入院、血液培養を採取してVCM、CTRXの投与を開始し
た。翌日に血液培養2セット、関節液から院内で同定不能のグラ
第70回日本感染 ム陰性桿菌が検出された。感受性試験ではCTRXに感受性があ
症学会東日本地 り、VCMを中止しCTRXのみ継続した。入院後に腰痛の訴えがあ
方会学術集会第 り、腰椎MRIで第4、5腰椎に椎体椎間板炎、両側腸腰筋膿瘍を
68回日本化学療 疑う所見を認めた。第10病目に腸腰筋膿瘍のドレナージ術を実
細菌感染
法学会東日本支 施しCRPは順調に低下、第28病目に腰椎の後方固定術を実施し
部総会合同学会 た。感受性結果から抗菌薬の内服以降を目的にABPCへ変更し
(2021/10/27たが薬疹の出現があり、LVFXへ変更した。起炎菌であるグラム
2021/10/29)075 陰性桿菌は質量分析でも同定がつかず、16SrRNA遺伝子解析
でMannheimia varigena と同定された。M.varigena は牛に呼吸器
感染を引き起こすM.haemolytica から1999年に16SrRNA遺伝子
解析により分離同定され、仔牛の肺炎、流産、髄膜炎、敗血症な
どの報告がある。患者は仔牛業に従事する酪農家で仔牛からの
感染が示唆され、またM. varigena のヒトへの病原性を持つ可能
性が示唆される。本症例はM.varigena のヒトへの感染の世界で
初めての報告である。

番号

詳細版
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