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資料2-2 第133回先進医療技術審査部会の指摘事項に対する回答 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26038.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第135回 6/16)《厚生労働省》
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【回答】
ご存じのように、腹腔下手術による広汎子宮全摘術は 2014 年 12 月より先進医療 A と
して開始された技術であり、2018 年の保険改定により保険収載されております。これ
に対し当該技術は、2016 年 4 月 1 日に承認を得て開始されたため、この時点での比較
は難しくヒストリカルコントロールとして開腹手術を選択しました。また、当時も海外
における文献は散見されましたが、岡林術式を基本としている本邦の術式と海外とで
は術式に大きな違いがありました。しかし、昨今 JGOG の研究(JGOG1081S)として腹腔
鏡下広汎子宮全摘術の成績が公表されましたので、ここではそのデータとの比較をさ
せていただきました。
比較対象症例は、腹腔鏡手術と同様の進行期を選択しました。ロボット手術群は、IB3
以下およびⅡA1 期の症例、IB1 および IB2 期の症例において、無病生存率および全生
存率はいずれも腹腔鏡手術と同等あるいはそれ以上の成績を示しました(表 2)。ロボ
ット手術群では、観察期間の中央値も 37.0 ヶ月と腹腔鏡手術に比べ長いことから、十
分評価できるデータと考えますが、今後さらに長期間にわたる観察によりロボット手
術群の非劣性あるいは優越性が明らかになると考えます。同等であっても他の高難易
度術式同様、ロボットによる広汎子宮全摘出術のラーニングカーブは短くなるので、鏡
視下広汎子宮全摘出術の国内への安全普及、均てん化、それによる低侵襲手術を希望す
る子宮頸がん患者への貢献が予想されます。
日本産科婦人科学会は LACC trial の結果を受けて「日本産科婦人科学会 腹腔鏡下
子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)登録施設施行規則」ならびに「子宮頸がんに対
する腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がん)に関する指針」を日本産科婦人科学会ホ
ームページに公開し(下記 URL)、術者基準・施設基準・対象症例を細かく掲載してい
ます。施設基準については、当該手術を保険適用にて施行する施設名を『腹腔鏡下子宮
悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)登録施設』として学会に申請することを求め、学会
HP に公開しています。
日本産科婦人科学会 HP 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)登録施設施
行について
https://www.jsog.or.jp/modules/committee/index.php?content_id=116