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資料2-3 MID-NET・NDBの行政利活用の調査実施状況について (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26332.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第1回 6/22)《厚生労働省》
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肝機能検査値異常の割合(48.1%,32.3%)、赤血球値異常の割合(67.6%,43.5%)
であった。
§




MID-NET®の公表基準に基づき 10 未満の患者数が特定できないようマスクしている。

非定型抗精神病薬と消化管障害発現との関連
非曝露(定型抗精神病薬の処方のみ有)に対する曝露(非定型抗精神病薬の処方有)
の調整オッズ比は 0.49(0.31-0.77)であり、消化管障害のリスクは、定型抗精神病
薬と比較して、非定型抗精神病薬で有意に低かった。



なお、曝露区分を「非定型抗精神病薬の処方のみ有」又は「非定型抗精神病薬の処
方有かつ定型抗精神病薬の処方有」にした場合でも同様の傾向が認められた。

表 1.非定型抗精神病薬と消化管障害との関連
ケース コントロール
粗オッズ比
調整オッズ比|| ¶
(人数)
(人数)
(95%信頼区間) (95%信頼区間)
50
358 0.41(0.29-0.57) 0.49(0.31-0.77)
非定型抗精神病薬の処方有
35
280 0.36(0.25-0.53) 0.48(0.29-0.80)
非定型抗精神病薬の処方のみ有
非定型抗精神病薬の処方有かつ
15
78 0.56(0.31-0.99) 0.51(0.23-1.16)
定型抗精神病薬の処方有
191
554
定型抗精神病薬の処方のみ有
1(reference)
1(reference)
||
マッチングを考慮するために、条件付きロジスティック回帰を用いてオッズ比を算出した。

調整因子:抗精神病薬の成分数、クロルプロマジン換算後の総処方量のカテゴリ、医薬品(①
NSAIDs、②睡眠薬、精神安定薬、抗不安薬、三環系抗うつ薬、③ベラドンナアルカロイド、④
オピオイド性鎮痛薬、⑤抗悪性腫瘍薬又は免疫抑制薬、⑥便秘薬、⑦PPI、⑧抗コリン薬)の処
方、腹部手術歴の有無
曝露区分




結果を踏まえた考察
「定型抗精神病薬の処方のみ有」を対照とした場合、
「非定型抗精神病薬の処方有」
での消化管障害に関する調整オッズ比は 0.49(0.31-0.77)と有意に低かったことか
ら、非定型抗精神病薬による消化管障害発現リスクは、定型抗精神病薬よりも低い
と考えられた。



クロザピンでは、特に高用量で腸閉塞を引き起こすと考えられているが4、本調査
ではクロザピンの曝露ありと判定された患者は含まれていないため、本調査結果
はクロザピンによる消化管障害リスクについては評価できていないことに留意す
る必要がある。



また、潜在的な交絡因子(例:精神疾患の重症度や他の併存疾患等)が結果に影響
を与えている可能性は否定できないこと等の一定の限界があることに留意が必要
である。

4

Stahl SM 著, 仙波純一, 松浦雅人, 太田克也 監訳. ストール精神薬理学エセンシャルズ 神経科学的基礎と応用 第 4
版: メディカル・サイエンス・インターナショナル; 2015.

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