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○新規技術(11月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)別紙1 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00016.html
出典情報 先進医療会議(第81回 7/7)《厚生労働省》
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別紙1-1
様式第5号

先進医療の内容(概要)

先進医療の名称:KIT 遺伝子変異のある進行期悪性黒色腫に対する KIT 阻害薬と抗 PD-1 抗
体併用療法
適応症:悪性黒色腫(KIT 遺伝子変異を有し、既存治療に抵抗性の進行期症例)
内容:
(先進性)
進行期悪性黒色腫に対する治療は、2014 年以降の相次ぐ新薬承認により大きく改善され
てきている。現在国内では抗 PD-1 抗体、抗 CTLA-4 抗体に加えて BRAF 遺伝子変異症例
に対しては BRAF 阻害薬、MEK 阻害薬が保険適応を取得している。しかし、BRAF 遺伝子
変異が検出される患者の割合は、日本人患者の 27%ほどであり、大半の患者にこの薬剤は
適応とならない現状がある。これまでに、露光部や掌蹠・爪および粘膜原発の悪性黒色腫
は、非露光部原発型に比べて高率に KIT 変異を認めることが示されている。また、多くの
症例において KIT 変異は BRAF や NRAS などの他の変異と重複しないため、KIT は治療標
的として期待されてきた。KIT 変異例における KIT 阻害薬療法の海外臨床試験では、既に複
数の第Ⅱ相試験までのデータがあり、
奏効率は 16〜26%と報告され、
米国においては NCCN
ガイドラインにおいて二次治療として記載され、イマチニブがオフラベルで使用可能とな
っている。このため、新規の検証的試験は計画されていない。日本においては海外の状況に
加え、日本における悪性黒色腫は希少がんに該当することから企業主導の国内での開発は
行われにくい現状があり、そのため医師主導での臨床試験が必要な疾患・治療薬である。
イマチニブは, 単剤での治療効果は限られているが、近年、免疫チェックポイント阻害薬併
用による相乗効果を示す前臨床データが集積され、併用療法が KIT 遺伝子変異症例に対す
る治療戦略として期待されている。日本人の悪性黒色腫は欧米人に比して掌蹠・爪原発型、
粘膜型が多いこと、また、既述のごとく BRAF 変異を有さない進行期症例においては抗 PD1 抗体、抗 CTLA4 抗体療法不応例の治療選択肢が限られることを勘案すると、本治療は先
進性がある治療である。本試験で有効性が確認されれば、承認申請を目指した医師主導治験
につながると考える。
(概要)
KIT 遺伝子変異を有する進行期悪性黒色腫患者のうち、既存治療に抵抗性を示す患者に対
して KIT 阻害薬(イマチニブ )
、抗 PD-1 抗体(ペムブロリズマブ)を併用した治療を行
い、ペムブロリズマブ投与量を固定した際のイマチニブ の用量を検討し、推奨用量を決定
する(第 I 相試験)。さらに、推奨用量の併用療法の症例集積を継続し、その有効性と安全性
を検討する(第 II 相試験)。22 例を対象とした単群・オープン試験である。なお、無効でな
い症例に関しては継続投与を許容する。
(先進医療にかかる費用)
本技術に係る総費用は 6 サイクルあたり 9,252,386 円である。先進医療にかかる費用は
9,198,594 円で全額企業負担のため、患者負担額は 16,138 円である。

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