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○新規技術(11月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)別紙3 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00016.html
出典情報 先進医療会議(第81回 7/7)《厚生労働省》
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別紙3-1

様式第5号

先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:大動脈解離術後の偽腔拡大に対する血管内治療
適応症:残存する大動脈解離偽腔の拡大
内容:
(先進性)
大動脈解離に対する人工血管置換術や TEVAR の目的はエントリー(*内膜の亀裂を意味する)
の切除もしくは閉鎖である。エントリーが 1 か所の場合には術後の治癒(aortic remodeling)は
良好であるが、もともとリエントリーであった内膜の亀裂が術後にエントリー(以下、残存するエ
ントリー)となった場合には偽腔(FL)の拡大をきたすことがある。
大動脈解離術後の残存するエントリーの治療は、TEVAR の施行が最も容易な方法であるが、腹
部分枝との関係などから困難なことも多く、従来の開胸開腹による人工血管置換術が必要な場合
も多い。このため、TEVAR 以外の血管内治療による低侵襲化が図られており、FL の拡大を防止
するために、残存するエントリーの閉鎖と FL の血栓化を促進する方法が既に欧米を中心に行われ
ており、この方法を本邦に導入することは有意義である。
(概要)
大動脈解離術後の開存した偽腔の血栓化を促進する方法としては、コイル塞栓術や薬物による
血栓化も考えられるが一般化していない。一方、腹部大動脈内に残存するエントリーからの血流に
よる胸部大動脈の偽腔の拡大を防止する目的で横隔膜直上の遠位下行大動脈の偽腔内に、鼓状の
短いステントグラフトを留置する方法(Candy-Plug 法)が開発された。同法には既存の胸部もし
くは腹部用の短いステントグラフトの中央部に展開を制限するように小さな輪となる結紮糸をか
けてから留置するのが一般的で、細く残存する内腔は Vascular Plug による閉鎖が試みられてい
る。同様の方法として、真腔内に大口径のステントグラフトを留置してバルーンにより偽腔を圧迫
もしくは閉塞するまで拡大させる方法(Knickerbocker 法)もあるが一般化していない。
今回の申請する残りのエントリーの閉鎖方法は、エントリーが腹部主要分枝(腹腔動脈、上腸間
膜動脈、腎動脈)の起始部や頸部分枝(頸動脈、鎖骨下動脈)や腸骨動脈内に存在する場合の治療
法である。この場合には、小口径のステントグラフトにより閉鎖する方法がすでに報告されてお
り、有用だと考えられている。ただし、本邦での適応は、外傷性の血管損傷、もしくは閉塞性動脈
硬化症における浅大腿動脈領域に限定されており、エントリー閉鎖としての適応は取られていな
いのが現状である。
(効果)
本手技においては、薬事承認を受けたデバイスの適応外使用により施行が可能であり、既に欧米
を中心に施行されている方法で、大動脈解離に対する胸部・腹部ステントグラフト内挿術後の偽腔

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