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○先進医療会議からの報告について_総-6-1 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00159.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第527回 8/10)《厚生労働省》
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様式第5号

先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:子宮内膜胚受容期検査(ERPeak)
適応症:
胚移植を受ける不妊症患者(これまで反復して着床・妊娠に至らないものに限る)
内容:
(先進性)
子宮内膜が胚の着床を受け入れられる状態(すなわち受容期)にある短い期間のことを、
着床の窓といい、これまでは主に病理組織学的により評価されてきたが、正確に着床の窓
を捉えることは困難であった。近年の遺伝子解析技術の進歩によって、子宮内膜の遺伝子
発現パターンを用いて、着床の窓を推測できるようになり、子宮内膜受容能検査が開発さ
れた。2011 年にスペイン Igenomics 社の Endometrial receptivity array (ERA)が検査可
能となり、病理組織学的評価より優れていることを示した。また、ドナー卵子による胚移
植不成功の患者に ERA 検査を行い、着床の窓が開いている時期に合わせた胚移植
(pET,personalized ET)を行ったところ、有意に臨床的妊娠率が上昇した。これら一連
の報告はこれまでの生殖医療の発展の中でも極めて重要なものであるが、更なる診断精
度向上が求められている。
最近アメリカ Cooper Surgical 社の ERPeakSM 検査が本邦でも施行可能となった。
ERA
は next-generation sequencing を用いて解析しているが、ERPeakSM では RT-qPCR を
用いており、また ERA は 248 の解析遺伝子数であるのに対し、ERPeakSM は着床の窓の
鍵となる 48 の遺伝子に的を絞ることで、ノイズが少なくなり、診断精度向上を期待でき、
実際に再検査率が低いとされる。
そこで本研究は、新たな子宮内膜胚受容能検査である ERPeakSM 検査の結果をもとに
行なった pET が妊娠予後改善に寄与するかを検討し、新たな子宮内膜胚受容期検査の有
効性を検証することを目的とする。
(概要)
1) 対象:反復着床不全の患者、また卵巣機能不全や高齢など貴重胚移植予定患者にも適
応とする。
2) 実施方法:通常診療として実施されるホルモン補充による凍結融解胚移植のプロトコ
ール通りに内膜環境を整え、黄体ホルモン補充開始日を P+0 とすると、着床の窓の
期間に発現する Receptive 遺伝子があるとされる P+5 にエンドサクション(八光)等に
よ る 内 膜 採 取 を 行 う 。 ERPeakSM の 結 果 判 定 は 、 pre-receptive( 受 容 期 前 ) 、
receptive(受容期)、post-receptive(受容期後)、non-receptive(非受容期)の 4 段階評価
であり、その ERPeakSM 解析結果をもとに、次周期以降に着床の窓に合わせた胚移植
(personalized embryo transfer, pET)を施行し、妊娠の有無を判定する。
3) 分析結果の評価とその後の移植計画策定
この手技を用いた群と用いなかった患者群を比較し、その臨床的妊娠率、生産率等を
比較する。

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