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参考資料3-5 血漿分画製剤におけるサル痘への安全対策について(日本製薬株式会社提出資料) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27504.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会安全技術調査会(令和4年度第2回 8/23)《厚生労働省》
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【貯留保管】献血後の貯留保管(2 ヵ月)はサル痘ウイルスの潜伏期間内(5~21 日)より
長く、もし発症前に献血された血漿であっても、献血後情報等により使用は回避できると考
えています。

【ウイルス除去・不活化工程】サル痘ウイルスのように脂質膜を有するウイルスはサイズも大
きく、耐熱・耐薬剤性も高くないことから、加熱処理、ろ過処理、化学処理が非常に有効です。
血漿分画製剤のサル痘ウイルスに対する安全性は BVDV や HIV 等、他の脂質膜を有し、サル
痘ウイルスより小さいウイルスのウイルスクリアランス試験の結果から評価が可能と考えてい
ます。日本製薬で製造工程に導入しているサル痘ウイルスの除去・不活化に有効と推察される
工程を表2に示します。
表2
処理方法

サル痘ウイルスの除去・不活化に有効と考えられる工程一覧

ウイルスクリアランス工程

除去・不活化の機序

液状加熱処理

液状での加熱を行い不活化します。

乾燥加熱処理

凍結乾燥後に加熱し不活化します。

加熱処理
ウイルスフィルターろ過

ウイルスの大きさにより除去します。

(平均孔径 35nm 以下)
ろ過処理

分画工程において沈殿画分除去との相乗効果に

デプスフィルターによるろ過
化学処理

より、効果的に除去します。

有機溶媒/界面活性剤(S/D)処理

ウイルスの脂質膜を壊すことで不活化します。

サル痘ウイルスの安全性は脂質膜の有無、サイズ、熱・薬剤耐性を考慮し、BVDV、HIV-1 及
び PRV で評価することが妥当であると判断いたしました(表3)

表3 評価ウイルス一覧
ウイルス

略号

遺伝子

BVDV

RNA

HIV-1

RNA

脂質膜

ウシウイルス性下痢症
ウイルス

サイズ

熱・薬剤耐性

評価対象ウイルス

50-70



HCV,WNV,HBV

80-90



HIV-2,HTLV-1

120-200

低~中

HBV,HSV

≧ 300nm

低~中



(nm)


(+)


ヒト免疫不全ウイルス

(+)

仮性狂犬病ウイルス

PRV

DNA



DN A

(+)


サル痘ウイルス

(+)

3