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資料3-11-② 森本先生提出資料 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第99回 9/14)《厚生労働省》
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ク チ ン の 有 効 性 を 経 時 的 に 評 価 す る サ ー ベ イ ラ ン ス 研 究 (Vaccine Effectiveness Real-time
Surveillance for SARS-CoV-2 (VERSUS) study)を開始した (3)。これまで、国内で導入されている新型
コロナワクチンに関して、2021 年 7 月~9 月の B.1.617.2 株 (デルタ株)流行期での発症予防における有
効性 (4-6)、2022 年 1 月~3 月のオミクロン株の亜系統の BA.1 流行期での発症予防における有効性
(7-9)を報告し、デルタ株流行期と比較してオミクロン株流行期には新型コロナワクチンの発症予防にお
ける有効性は低下していることを明らかにした。
第 6 報では、全国的に新型コロナウイルスのオミクロン株の亜系統である BA.5 が流行した 2022 年 7
月~8 月に、新型コロナウイルス感染症を疑う症状があり、新型コロナウイルスの検査を受けた患者情
報を用い、国内における同期間での新型コロナワクチンの発症予防における有効性を評価したため報
告する。

3.

方法
2021 年 7 月 1 日から開始しているサーベイランス研究 (VERSUS study) (3)のうち、2022 年 7 月 1 日

から 8 月 26 日までに全国 8 都県 (福島県、東京都、神奈川県、千葉県、愛知県、奈良県、福岡県、長
崎県)、計 9 か所の病院または診療所を新型コロナウイルス感染症が疑われる症状 1)で受診し、新型コ
ロナウイルス検査を受けた 16 歳以上の患者を対象に、患者基本情報、症状、新型コロナワクチン接種
歴 (接種の有無、接種回数、接種日、接種したワクチンの種類)、新型コロナウイルス検査結果のデータ
を収集した。新型コロナウイルスの検査は、現在国内で診断に使用されている核酸増幅法検査 (PCR
や LAMP など)および抗原定量検査を対象とした。新型コロナウイルス検査陽性者を症例群、陰性者を
対照群とした (図 1)。発症から 15 日以降に検査を受けた患者および同一患者は定義 2)に基づいて除外
した。65 歳以上は新型コロナワクチン優先接種対象であり、接種時期やワクチン接種後の経過期間な
どに交絡がある可能性を考慮して、16 歳~64 歳、65 歳以上に分けての解析を行った。今回は研究対
象者のうち、65 歳以上で新型コロナワクチン未接種者数が限られていたため、16 歳~64 歳に限定し解
析を行った。

図 1. 研究デザイン(検査陰性デザインを用いた症例対照研究)
新型コロナワクチン接種状況は、それぞれの回数において、接種後から 14 日以上経過した場合を
「接種完了」と定義した。接種後からの時間経過により、新型コロナワクチンの有効性の低下が報告さ
れているため (10, 11)、有効性の解析の際には、接種完了後からの経過時間で区切って評価を行った。
検査結果 (陽性・陰性)に接種歴を含む種々の要因が与える影響を、混合効果ロジスティック回帰モデ
ルを構築して調整オッズ比と 95%信頼区間を算出して評価した。新型コロナワクチンの有効性は、(1-調
2