よむ、つかう、まなぶ。
資料1-3 アモキサピン製剤におけるN-ニトロソアモキサピンの検出及び発がん性リスクに関する評価報告書 (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28762.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第14回 10/25)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
図 3. 1,2,6-trimethyl-4-nitrosopiperazine
4-2. N-ニトロソアモキサピンにおける発がん性のリスク
アモキサピン製剤は長期間の投与も想定されることから、複数の製剤ロットが使用されることを考
慮し、定量試験においてサンプリングされたロット毎の N-ニトロソアモキサピンの検出量の平均値を
算出し、前項で設定した推定 ADI から N-ニトロソアモキサピンが発がん性を有すると仮定した場合の
アモキサピン製剤の発がん性リスクを算出しました。サンプリングされた 10 ロットの検出量の平均値
は 1.01ppm であり、アモキサピン製剤の国内における承認用量(本邦におけるアモキサピン製剤の用法
及び用量は「アモキサピンとして、1 日 25~75 mg を 1~数回に分割経口投与する。効果不十分と判断
される場合には 1 日量 150 mg、症状が特に重篤な場合には 1 日 300mg まで増量することもある。」であ
る)を一生涯 70 年間毎日服用したときの理論上の発がんリスクは、75 mg 投与では 0.50×10-5、300 mg
投与では 1.98×10-5 と推定されます。これは、75 mg 投与ではおよそ 20 万人に 1 人が、300 mg 投与では
およそ 5 万人に 1 人が一生涯(70 年間)の曝露により過剰にがんを発症する程度のリスクに相当しま
す。
(定量試験でサンプリングされた10ロットのN-ニトロソアモキサピンの検出量の平均値)
1.01ppm
(1日75 mgを投与した場合)
1.01ppm X 75 mg / 153 ng X 10-5 = 0.50 X 10-5 (10万人当たり0.50人、200,000人に1人)
(1日300 mg *を投与した場合)
1.01ppm X 300 mg / 153 ng X 10-5 = 1.98 X 10-5 (10万人当たり1.98人、50,505人に1人)
*:アモキサピン製剤において300 mg/日を処方されている患者は、本製品を処方されていると推定された患者の内、
約1%と推定(株式会社JMDCからのデータをもとに算出(データ抽出期間:2020年12月~2021年10月)
)
4-3. 有害事象の状況
弊社の安全性データベースから国内症例を検索した結果、2022年10月13日時点で、アモキサピン製剤
の使用とがんとの関連性は明確ではありませんが副作用*が疑われる疾病等として乳癌、肺の悪性新生
物が各3件、女性乳癌が2件、褐色細胞腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、骨転移および前立腺癌各1件を報告して
います。いずれの事象も因果関係は不明です。
なお、国内において40年以上市販されている本製品に関して、これまでに得られている安全性情報か
らは、新たな安全性に関する知見は確認されていません。
*:医薬品医療機器等法第 68 条の 10 に基づく副作用等報告
4
4-2. N-ニトロソアモキサピンにおける発がん性のリスク
アモキサピン製剤は長期間の投与も想定されることから、複数の製剤ロットが使用されることを考
慮し、定量試験においてサンプリングされたロット毎の N-ニトロソアモキサピンの検出量の平均値を
算出し、前項で設定した推定 ADI から N-ニトロソアモキサピンが発がん性を有すると仮定した場合の
アモキサピン製剤の発がん性リスクを算出しました。サンプリングされた 10 ロットの検出量の平均値
は 1.01ppm であり、アモキサピン製剤の国内における承認用量(本邦におけるアモキサピン製剤の用法
及び用量は「アモキサピンとして、1 日 25~75 mg を 1~数回に分割経口投与する。効果不十分と判断
される場合には 1 日量 150 mg、症状が特に重篤な場合には 1 日 300mg まで増量することもある。」であ
る)を一生涯 70 年間毎日服用したときの理論上の発がんリスクは、75 mg 投与では 0.50×10-5、300 mg
投与では 1.98×10-5 と推定されます。これは、75 mg 投与ではおよそ 20 万人に 1 人が、300 mg 投与では
およそ 5 万人に 1 人が一生涯(70 年間)の曝露により過剰にがんを発症する程度のリスクに相当しま
す。
(定量試験でサンプリングされた10ロットのN-ニトロソアモキサピンの検出量の平均値)
1.01ppm
(1日75 mgを投与した場合)
1.01ppm X 75 mg / 153 ng X 10-5 = 0.50 X 10-5 (10万人当たり0.50人、200,000人に1人)
(1日300 mg *を投与した場合)
1.01ppm X 300 mg / 153 ng X 10-5 = 1.98 X 10-5 (10万人当たり1.98人、50,505人に1人)
*:アモキサピン製剤において300 mg/日を処方されている患者は、本製品を処方されていると推定された患者の内、
約1%と推定(株式会社JMDCからのデータをもとに算出(データ抽出期間:2020年12月~2021年10月)
)
4-3. 有害事象の状況
弊社の安全性データベースから国内症例を検索した結果、2022年10月13日時点で、アモキサピン製剤
の使用とがんとの関連性は明確ではありませんが副作用*が疑われる疾病等として乳癌、肺の悪性新生
物が各3件、女性乳癌が2件、褐色細胞腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、骨転移および前立腺癌各1件を報告して
います。いずれの事象も因果関係は不明です。
なお、国内において40年以上市販されている本製品に関して、これまでに得られている安全性情報か
らは、新たな安全性に関する知見は確認されていません。
*:医薬品医療機器等法第 68 条の 10 に基づく副作用等報告
4