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資料3-2―① 鈴木先生提出資料 (83 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (第110回 12/14)《厚生労働省》
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新型コロナワクチンの有効性を検討した症例対照研究の
暫定報告(第五報):オミクロン対応2価ワクチンの有効性
• 本報告ではBA.5流行期におけるオミクロン対応2価ワクチンの有効性を検討し、発症予防効果は高程度であることがわかった。
オミクロン対応2価ワクチン(BA.1)とオミクロン対応2価ワクチン(BA.4-5)とで有効率に大きな差は認めなかった。
• 相対的な有効率としても、1価ワクチン接種から6ヶ月以降の者においては中程度であり、特に半年以上経過した者におけるワク
チンの有効性が示唆された。
• 諸外国の報告として、オミクロン対応2価ワクチンの有効性に関する疫学的なデータは非常に限られている。オミクロン対応2価
ワクチンと未接種を比較した絶対有効率は米国からの報告(Link-Gelles et al. (MMWR))より高い値であったが、これは既感
染者の割合や感染対策(マスク着用等)、リスク行動の違い等が影響している可能性がある(特に本報告では交絡因子となりう
る複数の因子で調整している)。相対有効率については、米国と類似の結果であった。
• 本報告におけるオミクロン対応2価ワクチンの絶対有効率は、1価ワクチンの従来株やアルファ株、デルタ株に対する有効性(約
85-95%)よりも低い値であったが、これはサンプルサイズの制限や残存するバイアス・交絡の可能性の他、従来株に対する免
疫の刷り込み(immune imprinting)の影響もあるかもしれない。
• ただし、本報告からは、オミクロン対応2価ワクチンの高程度の発症予防効果が示唆されており、接種を検討することが重要で
ある。ただし、有効率は100%ではないため、接種後も、場面や流行状況、医療逼迫の程度等に応じた適切な感染対策を継続す
ることも重要となる。
• 本調査はあくまでも迅速な情報提供を目的としている暫定的な解析であり、今後もより詳細な解析を適宜行い、経時的に評価し
ていくことが重要である。
詳細については国立感染症研究所ウェブサイトに
掲載の報告書を参照されたい。

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