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参考資料1 薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会とりまとめ (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23880.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会 薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ(第1回 2/14)《厚生労働省》
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文部科学省において平成 26 年 11 月にとりまとめられた「平成 26 年度質
の高い入学者の確保と教育の質の向上に向けてのフォローアップ状況」で、
入学者の課題や修学状況等について改善を促しており、例えば以下のような
大学側の課題に関する指摘は、本検討会の議論でも同様の内容が繰り返し指
摘された。大学側はこのような事実を真摯に受けとめ、引き続き改善が求め
られる。
(フォローアップで指摘されていた事項の例)
 18 歳人口が減少する中、入学者の質を下げてでも経営の観点から定員
分の学生数を確保しようとする現状があるという指摘もある。このよ
うな現状は公教育を行う機関である大学の信頼を損なうものであり、
改めなければならない。
 各大学においては、国家試験を目指して無事卒業させることに汲々と
して理念と乖離した教育を行うのではなく、「どのような薬剤師、薬学
卒業生を育成しようとしているのか」について一貫したポリシーを持
ち、将来的に社会のニーズがどのように変遷していくのか見極めなが
ら全体的戦略を考えていくことが必要であると考えられる。



大学は、教育機関としての質を示すために、大学側の都合がいい数字だけ
ではなく、国家試験の新卒合格率のほかに、進級率や標準修業年限内での国
家試験合格率などの情報を正しく公表する必要がある。薬剤師を希望する高
校生が誤解しないよう、新卒合格率の数値や全国順位等を殊更に強調するの
ではなく、事実に即した情報をわかりやすく適切に公表すべきである。併せ
て、文部科学省が示している様式にしたがった修学状況の公表は、大学のホ
ームページのわかりやすい場所で行うべきである(新卒合格率を示している
のであれば同じ箇所に掲載する等)。



このような課題は、情報の公表だけでは解決にならず、留年や卒業延期が
多いことは、学生の質の問題もあり得る。入学試験において、単に定員確保
のため学生を合格させたり、定員の一部だけ優秀な学生を入学させようとし
たりするのではなく、入学者受入方針(アドミッションポリシー)をあらか
じめ受験生や高等学校の進路指導担当者等に適切に示すとともに、修学状況
などを理解させたうえで、薬学部で学ぶ意思を確認しておく必要がある。



薬学部での教育は、高等教育機関である大学の理系学部として教育と研究
は一体不可分であり、薬剤師として必要な知識・技能・態度の教育だけでな
く研究能力も身につけさせることが強く求められる。臨床を前提とした研究
能力を身に付けるためには、国家試験対策中心の学習に偏重することなく、
6年間を通して研究のカリキュラムを維持すべきである。

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