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資料3-1 ヒドロキシエチルデンプンの「使用上の注意」の改訂について (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29975.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第22回 12/27)《厚生労働省》 |
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量低下への投与は想定されないことを踏まえ、添付文書の効能・効果に
関連する使用上の注意の項に「重症敗血症等の重症患者管理における相
対的な循環血液量低下には使用しないこと」等を追記
○ EU では、禁忌の患者集団に依然として HES 製剤が使用されている実態があ
ることなどを理由に、2022 年 2 月に欧州医薬品庁(EMA)が販売承認停止を
勧告し、同年 5 月欧州委員会(EC)にて販売承認停止が決定された。
○ 以上を踏まえ、国内における使用実態や 2013 年の措置以降の HES 製剤の安
全性に関する科学的知見に基づき、注意喚起の見直しの必要性を検討するこ
ととした。
3.調査結果
1 敗血症患者について(資料3-2
Ⅲ.3.1 及びⅥ.1.参照)
○ 現時点で HES 製剤のリスクが示されている主な臨床試験の対象患者は重症
な敗血症患者であり、その他の敗血症患者における HES のリスクは不明であ
る。
○ HES130 の使用成績調査並びに HES70 及び HES130 の自発報告のいずれにおい
ても、敗血症患者に対し HES 製剤が投与された報告はなく、国内において敗
血症患者に対して HES 製剤が投与された文献はなかった。
○ 日本版敗血症診療ガイドライン 2020 に「敗血症は、原因、重症度、病期、
併存症や合併症などによって大きな多様性を生じる病態である。臨床におい
ては、患者の病状はもちろんのこと、医療者のマンパワーやリソース、患者・
家族の意向など、個々の患者において、臨床家による適切な判断が必要であ
る。」と記載されており、敗血症の重症度については、現行のガイドライン
で推奨されている sequential【sepsis-related】organ failure assessment
(SOFA)スコア及び quick SOFA(qSOFA)スコアのみならず、医療現場で適
切に判断されるものと考える。
○ HES 製剤の敗血症患者に対するリスクにかかる主な文献は、現行の添付文書
に引用されている海外臨床試験及び 2013 年の EU における対応後に敗血症
患者への死亡リスクに対する HES の影響が報告された3文献である(資料3
-2 Ⅲ. 3.1(2)参照)が、後者の3文献のうち、2報はシステマチック
レビューであり、1報はショック患者対象の試験で敗血症の定義が明示され
ていない。重症な敗血症の患者を医療現場で判断する際には、現行の添付文
書に引用されている海外臨床試験が最も参考になると考えられる。
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関連する使用上の注意の項に「重症敗血症等の重症患者管理における相
対的な循環血液量低下には使用しないこと」等を追記
○ EU では、禁忌の患者集団に依然として HES 製剤が使用されている実態があ
ることなどを理由に、2022 年 2 月に欧州医薬品庁(EMA)が販売承認停止を
勧告し、同年 5 月欧州委員会(EC)にて販売承認停止が決定された。
○ 以上を踏まえ、国内における使用実態や 2013 年の措置以降の HES 製剤の安
全性に関する科学的知見に基づき、注意喚起の見直しの必要性を検討するこ
ととした。
3.調査結果
1 敗血症患者について(資料3-2
Ⅲ.3.1 及びⅥ.1.参照)
○ 現時点で HES 製剤のリスクが示されている主な臨床試験の対象患者は重症
な敗血症患者であり、その他の敗血症患者における HES のリスクは不明であ
る。
○ HES130 の使用成績調査並びに HES70 及び HES130 の自発報告のいずれにおい
ても、敗血症患者に対し HES 製剤が投与された報告はなく、国内において敗
血症患者に対して HES 製剤が投与された文献はなかった。
○ 日本版敗血症診療ガイドライン 2020 に「敗血症は、原因、重症度、病期、
併存症や合併症などによって大きな多様性を生じる病態である。臨床におい
ては、患者の病状はもちろんのこと、医療者のマンパワーやリソース、患者・
家族の意向など、個々の患者において、臨床家による適切な判断が必要であ
る。」と記載されており、敗血症の重症度については、現行のガイドライン
で推奨されている sequential【sepsis-related】organ failure assessment
(SOFA)スコア及び quick SOFA(qSOFA)スコアのみならず、医療現場で適
切に判断されるものと考える。
○ HES 製剤の敗血症患者に対するリスクにかかる主な文献は、現行の添付文書
に引用されている海外臨床試験及び 2013 年の EU における対応後に敗血症
患者への死亡リスクに対する HES の影響が報告された3文献である(資料3
-2 Ⅲ. 3.1(2)参照)が、後者の3文献のうち、2報はシステマチック
レビューであり、1報はショック患者対象の試験で敗血症の定義が明示され
ていない。重症な敗血症の患者を医療現場で判断する際には、現行の添付文
書に引用されている海外臨床試験が最も参考になると考えられる。
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