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資料3-3 西浦先生提出資料 (219 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00333.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第72回 2/16)《厚生労働省》
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SPI-M-O (英国 Scientific Pandemic Influenza Group on Modelling, Operational sub-group)
による COVID-19 に関する合意声明(2022 年 1 月 26 日)
(暫定和訳版)
訳:京都大学大学院医学研究科環境衛生学分野(同年 2 月 15 日)
※以下、一部のみ意訳を含む
中長期的な SARS-CoV-2 流行の疫学的パターンに関する考察
1. SPI-M-O は、過去に COVID-19 流行の定常化(エンデミック化)の潜在的決定要因につ
いて検討を行った(SPI-M-O: Consensus statement on COVID-19, 24 November 2021;
SAGE 97 29 November 2021)。今後数か月および今後数年の疫学動態のいずれにおいても、
中長期的の展望を得るためには、SPI-M-O は 3 つの鍵となる要素があるものと特定してい
る。
(1)新しい変異株の出現
(2)出生を通じた人口内への感受性宿主の補充、予防接種や自然感染の免疫減衰
(3)接触パターンの時間変化や季節性
2. 獲得免疫の減衰や季節性はいかなる未来の流行波においても内因する要因として影響す
るだろうが、抗原性の進化に伴う VoC(Variant of concern)の出現やそれに伴う感染動態
への影響はよりランダムに起こるものであり予測困難である。ただし、SPI-M-O は未来に
流行波が起こることはほぼ確実と考えている。
3.新規変異株の出現は、未来を左右する主要因であり、上記 3 要素の中で最も良く理解さ
れていない。重症度や相対的な増加速度の優位性、それから、既存の免疫ランドスケープ(人
口内の免疫保持者の広がり)との関わり等について未来の変異株がどのようなものである
のかを知ることは不可能であり、どのような感染規模、入院者数、死亡者数の流行が起こる
のかわからない。今日までに、Alpha 株、Delta 株や Omicron 株の間では伝播性や病原性の
差異が明らかであったが、未来の新規変異株がどのような特性を持ち、どのような波になる
のか想定を施すことは困難である。新規変異株を早期に探知し、入院患者数が増える前に分
析が行われるよう、広い範囲での検査を含む強固なサーベイランス体制が求められる。これ
までの英国における流行では S 遺伝子の欠損(SGTF)を探知することが各流行波の早期探
知にそれぞれ役立ってきたが、それが再び有益となる保証はない。未来の変異株の感染に伴
う重症度がより軽症になる科学的根拠は現時点でない。複数の株が同時に流行を起こす可
能性は存在する。
4.他の呼吸器系ウイルス(とりわけインフルエンザ)の季節性は世界的に認められるもの
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