少子化対策に関する骨太の議論を求める（中間整理）
令和５年５月 17 日
（一社）日本経済団体連合会
会長

十倉雅和

１． 基本的な考え
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人口減少・少子化の進行は、静かなる有事であり、社会経済の根幹に関わ
る問題である。速やかに、少子化傾向の反転につながる実効性の高い対応
が求められる。

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出生率は、「既婚者割合（有配偶率）」と「夫婦の出生率（有配偶出生率）」
という 2 つの要因の影響を受ける。これらの上昇に資する効果的な施策を
講じることが不可欠である。その際、既存の政策の効果検証等を十分行い、
メリハリ付けを行うことが重要である。

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まずもって、重要なことは、若い世代が「分厚い中間層」として経済的な
豊かさを実感し、明るい将来展望を持てるようにすることである。併せて、
働き方改革を通じ男女ともに結婚・子育てしながら活躍できる環境を整え
ることである。

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そのために、マクロ経済政策、社会保障・税制、労働政策の３つの分野を
連関させ、官民が連携して全体感をもって取り組み、賃金引上げと国内投
資の活性化により、成長と分配の好循環を実現することである。

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上記を踏まえた給付面・制度面の改革に集中対応すべきである。その際、
雇用の多くを支えている、地方の経済・社会の活性化、中小企業の取り組
みを支援する視点も必要である。

２．企業の取り組み
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若い世代が安心して結婚・子育てができる社会に向けて企業としても積極
的に取り組む。

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賃金引上げについては、2023 年は物価上昇を重視した対応を呼びかけ、３％
後半の、約 30 年ぶりの引き上げ水準となる見込みである。国内投資につい
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