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資料2-1   ノルトリプチリン塩酸塩製剤におけるニトロソアミン類の 検出への対応について (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33471.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年度第3回 6/7)《厚生労働省》
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(DSM-5)/ 大うつ病性障害(2019年7 月 24 日改訂版)「再発性うつ病の
患者に対しても抗うつ薬を1~3年間急性期と同用量で継続使用した場合の
再発予防効果が立証されている」を基に、通常10年間は超えないものと考え、
10年間を設定した。なお、仮に本剤の使用期間を一生涯70年間であるものと
すると、理論上の発がんリスクの上昇の程度は、3.1×10-4と推定され、生涯
でおよそ3,200人に1人が過剰にがんを発症する程度のリスクに相当する。
・製剤中のN-ニトロソノルトリプチリンの含量については、本剤は長期間の
服用が想定され、単一の製剤ロットの使用は想定されないことから、製剤ロ
ット間の含量のばらつきはあるものの、平均値である1.646ppmを含量とし
て設定。



上記の評価結果は、ICH-M7ガイドラインで許容される「おおよそ10
万人に1人の増加」のリスクを上回る。そのため、本剤の使用による健康
影響評価の結果を情報提供したうえで、医療現場において本剤を使用中の
患者に対しては他剤への切替え等を検討するよう周知する。しかし、本剤
の投与量の急激な減少ないし投与の中止は、嘔気、頭痛、倦怠感、易刺激
性、情動不安、睡眠障害等の離脱症状を生じるおそれがあることから、医
療現場において他剤への切替え等がなされるまでの当面の間は、本剤への
患者アクセスを確保する必要がある。



ただし、この場合であっても過剰なN-ニトロソノルトリプチリンへの曝
露を防ぐ必要があることから、暫定管理値を設定する。暫定管理値の設定
にあたり、構造が一定程度類似している複数の化合物のTD50を調べた結果、
TD50は0.00797~2.37mg/kg/dayと大きな幅があり、置換基とTD50にも明確な
相関はなかった。そのため、ニトロソアミン類のうち最も単純な部分構造
を持つN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)のTD50(0.0959mg/kg/day)
を参照して、暫定的な管理値4.267ppmを設定し、これを超える製品は流通
させないこととする。ただし、当該暫定管理値については、今後の測定結
果等を踏まえ更に低減を図ることが可能か検討する。



N-ニトロソノルトリプチリン混入の原因については、特定に至っておら
ず、今後、製造方法や原材料等を見直した上で、毒性試験の実施も検討し、
本剤中のN-ニトロソノルトリプチリンのリスク管理手法の確立を検討
する。

5.海外におけるこれまでの対応
○ 本剤の製造販売業者は、本邦以外では本剤を製造販売していないが、同じ原
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