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【参考資料5】医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会報告書 (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33667.html |
出典情報 | 医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議(第8回 6/16)《厚生労働省》 |
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○
これは諸外国と比較しても、日本は 10 億円未満の売上規模の後発品企業が 67%を占
めるのに対して、米国では 33%、英国では 11%となっており、日本の後発品企業の1
社当たりの売上げ規模は小さい傾向にある 8 。
(少量多品目生産)
○
後発品企業においては、以下の要因により、結果として多くの企業が新規後発品を上
市し、1社当たりの製造販売品目数が多品目となり、少量多品目生産が広がったと考
えられる。
・
後発品の新規収載時の薬価については、収載直後は比較的収益性が高いため、多
くの後発品企業が新規薬価収載を希望し、製造販売品目数の増加が進んだこと。
・
平成 17 年(2005 年)施行の薬事法改正により、医薬品製造の委受託が可能となっ
たとことと併せて、後発品の共同開発が認められることとなり、開発コストが低廉
化した。これにより、新規収載品が上市しやすくなり、同成分同規格の製品が多数
の企業から製造販売されるようになったこと。また、政府においても、新規収載品
を上市しようとする企業に対し、一定の製造能力を求める等の供給量を担保させる
取組を行ってこなかったこと。
・
後発品は医療上必要な医薬品として広く使用されている中で、市場から容易に撤
退することはできず、後発品を製造販売する企業は、薬価収載後少なくとも5年間
の安定供給を義務づけられており、少量であっても、医療上の必要性がある限り供
給継続が求められていること。
○
小規模で、生産能力も限定的な企業が多い後発品企業における少量多品目生産におい
ては、事前準備や洗浄等の工程が増加することによる製造工程の複雑化に伴う製造の
非効率に加え、以下のデメリットが指摘されている 9 。
・
管理業務の 増大に つながり、人員 配置や 教育研修など、 製造所 の生産全体を管 理
監督する体制のリソース不足につながること。
・
製造工程の管理上 の不備や汚染等による 品質不良のリスクの増 大につながること 。
・
常に製造キ ャパシ ティの限界に近 い稼働 状況であるため 、緊急 増産等の柔軟な 対
応は困難であること。
○
このようなリスクに対しては、製造品目の増加に応じた人員配置や、製造管理及び品
質管理に必要な教育研修などの管理監督体制の強化等が必要となるが、それらが十分
に整備されていなかった企業における製造管理や品質管理の不備による法令違反や品
質不良の発生が、供給問題の原因の一つとなったと考えられる。
○
さらに、前述のとおり、製造所への立入検査などによりそれらの問題をチェックする
各都道府県の薬事監視についても、徹底が図られているとは言い難い状況にあった。
8
9
令和5年(20 2 3 年)2月 16 日 日本製薬工業会会長会見資料 p1 0
医薬品の 不正製 造事例 の 再発防止 及び富 山県の 医薬 品産業に 対する 信頼回 復の 方策につ いての とりま
とめ(令和3年(2 02 1 年)7月 1 3 日富山県薬事審議会医薬品製造・品質管理専門部会)
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これは諸外国と比較しても、日本は 10 億円未満の売上規模の後発品企業が 67%を占
めるのに対して、米国では 33%、英国では 11%となっており、日本の後発品企業の1
社当たりの売上げ規模は小さい傾向にある 8 。
(少量多品目生産)
○
後発品企業においては、以下の要因により、結果として多くの企業が新規後発品を上
市し、1社当たりの製造販売品目数が多品目となり、少量多品目生産が広がったと考
えられる。
・
後発品の新規収載時の薬価については、収載直後は比較的収益性が高いため、多
くの後発品企業が新規薬価収載を希望し、製造販売品目数の増加が進んだこと。
・
平成 17 年(2005 年)施行の薬事法改正により、医薬品製造の委受託が可能となっ
たとことと併せて、後発品の共同開発が認められることとなり、開発コストが低廉
化した。これにより、新規収載品が上市しやすくなり、同成分同規格の製品が多数
の企業から製造販売されるようになったこと。また、政府においても、新規収載品
を上市しようとする企業に対し、一定の製造能力を求める等の供給量を担保させる
取組を行ってこなかったこと。
・
後発品は医療上必要な医薬品として広く使用されている中で、市場から容易に撤
退することはできず、後発品を製造販売する企業は、薬価収載後少なくとも5年間
の安定供給を義務づけられており、少量であっても、医療上の必要性がある限り供
給継続が求められていること。
○
小規模で、生産能力も限定的な企業が多い後発品企業における少量多品目生産におい
ては、事前準備や洗浄等の工程が増加することによる製造工程の複雑化に伴う製造の
非効率に加え、以下のデメリットが指摘されている 9 。
・
管理業務の 増大に つながり、人員 配置や 教育研修など、 製造所 の生産全体を管 理
監督する体制のリソース不足につながること。
・
製造工程の管理上 の不備や汚染等による 品質不良のリスクの増 大につながること 。
・
常に製造キ ャパシ ティの限界に近 い稼働 状況であるため 、緊急 増産等の柔軟な 対
応は困難であること。
○
このようなリスクに対しては、製造品目の増加に応じた人員配置や、製造管理及び品
質管理に必要な教育研修などの管理監督体制の強化等が必要となるが、それらが十分
に整備されていなかった企業における製造管理や品質管理の不備による法令違反や品
質不良の発生が、供給問題の原因の一つとなったと考えられる。
○
さらに、前述のとおり、製造所への立入検査などによりそれらの問題をチェックする
各都道府県の薬事監視についても、徹底が図られているとは言い難い状況にあった。
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令和5年(20 2 3 年)2月 16 日 日本製薬工業会会長会見資料 p1 0
医薬品の 不正製 造事例 の 再発防止 及び富 山県の 医薬 品産業に 対する 信頼回 復の 方策につ いての とりま
とめ(令和3年(2 02 1 年)7月 1 3 日富山県薬事審議会医薬品製造・品質管理専門部会)
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