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薬-2○令和6年度薬価改定の主な課題と議論の進め方について (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212451_00064.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第202回 6/21)《厚生労働省》
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薬価制度の抜本改革に向けた基本方針

(平成28年12月20日、内閣官房長官、経済財政政策担当大臣、財務大臣、厚生労働大臣決定)
昨今、革新的かつ非常に高額な医薬品が登場しているが、こうした医薬品に
対して、現在の薬価制度は柔軟に対応できておらず、国民負担や医療保険財
政に与える影響が懸念されている。
「国民皆保険の持続性」と「イノベーションの推進」を両立し、国民が恩恵を受
ける「国民負担の軽減」と「医療の質の向上」を実現する観点から、薬価制度
の抜本改革に向け、PDCAを重視しつつ、以下のとおり取り組むものとする。
1.薬価制度の抜本改革
(1)保険収載後の状況の変化に対応できるよう、効能追加等に伴う一定
規模以上の市場拡大に速やかに対応するため、新薬収載の機会を最大限
活用して、年4回薬価を見直す。
(2)市場実勢価格を適時に薬価に反映して国民負担を抑制するため、全
品を対象に、毎年薬価調査を行い、その結果に基づき薬価改定を行う。
そのため、現在2年に1回行われている薬価調査に加え、その間の年に
おいても、大手事業者等を対象に調査を行い、価格乖離の大きな品目
(注)について薬価改定を行う。
(注)具体的内容について、来年中に結論を得る。
また、薬価調査に関し、調査結果の正確性や調査手法等について検証
し、それらを踏まえて薬価調査自体の見直しを検討し、来年中に結論を得る。
(3)革新的新薬創出を促進するため、新薬創出・適応外薬解消等促進
加算制度をゼロベースで抜本的に見直すこととし、これとあわせて、費用対効
果の高い薬には薬価を引き上げることを含め費用対効果評価を本格的に導
入すること等により、真に有効な医薬品を適切に見極めてイノベーションを評
価し、研究開発投資の促進を図る。

なお、費用対効果評価を本格的に導入するため、専門的知見を踏まえ
るとともに、第三者的視点に立った組織・体制をはじめとするその実施のあ
り方を検討し、来年中に結論を得る。
2.改革とあわせた今後の取組み

(1)薬価算定方式の正確性・透明性を徹底する。具体的には、製薬企
業にとって機密性の高い情報に配慮しつつ、薬価算定の根拠の明確化や
薬価算定プロセスの透明性向上について検討し、結論を得る。また、特に
高額医薬品等について、制度の差異を踏まえつつ外国価格をより正確に
把握するなど、外国価格調整の方法の改善を検討し、結論を得る。
(2)薬価制度の改革により影響を受ける関係者の経営実態についても
機動的に把握し、その結果を踏まえ、必要に応じて対応を検討し、結論を
得る。
(3)我が国の製薬産業について、長期収載品に依存するモデルから、より
高い創薬力を持つ産業構造に転換するため、革新的バイオ医薬品及び
バイオシミラーの研究開発支援方策等の拡充を検討するとともに、ベン
チャー企業への支援、後発医薬品企業の市場での競争促進を検討し、
結論を得る。
(4)安定的な医薬品流通が確保されるよう、経営実態に配慮しつつ、流
通の効率化を進めるとともに、流通改善の推進、市場環境に伴う収益構
造への適切な対処を進める。特に、適切な価格形成を促進するため、単
品単価契約の推進と早期妥結の促進について効果的な施策を検討し、
結論を得る。

(5)評価の確立した新たな医療技術について、費用対効果を踏まえつつ
国民に迅速に提供するための方策の在り方について検討し、結論を得る。

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