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14参考資料2-2_23 価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(肺炎球菌ワクチン)ファクトシート (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36952.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第58回 12/20)《厚生労働省》 |
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(発症予防効果)
わが国の成人 IPD サーベイランス研究において、5 年以内の PPSV23 ワクチン接種の全年齢層
におけるワクチン血清型による IPD に対するワクチン効果は 45%であり、これまでの先行研究
と同等の効果が確認された。年齢群別のワクチン効果では、65 歳以上では PPSV23 接種のワクチ
ン効果は低下する傾向が示された。また、追加解析において、65 歳以上の成人に対しても 39%
のワクチン効果が示された。
また、国内で実施された 65 歳以上の成人の市中発症肺炎(市中肺炎+医療ケア関連肺炎)に
対する 5 年以内の PPSV23 接種の 65 歳以上の成人のワクチン血清型による肺炎球菌性肺炎に対す
るワクチン効果は 33.5%であり、低〜中等度の効果が確認された。
一方、PPSV23 の再接種を含む複数回接種による IPD および肺炎球菌性肺炎に対する予防効果
についての報告は皆無である。また、PCV13-PPSV23 の連続接種による IPD および肺炎球菌性肺
炎の予防効果も報告がない。
(安全性)
PPSV23 が肺炎球菌莢膜ポリサッカライド等を構成成分としていることから、接種後の発熱、炎症
反応(白血球数の増加や CRP の上昇等)
、局所反応はあらかじめ想定される反応である。入院を必要
とした症例もあるが、その多くは数日の経過で軽快が見られている。これらの炎症反応がワクチンの
構成成分による臨床反応として起こり得ることを接種医、被接種者に十分に周知し、正しく理解して
もらう必要がある。
PPSV23 の初回接種より再接種において、全身、局所の副反応の頻度が多く、程度が強い傾向
がある。しかし、初回接種、再接種のいずれにおいても副反応の程度は通常は軽度で、自然に軽
快する。副反応のリスクと程度は接種間隔が長いほど軽減する。
(医療経済学的評価)
わが国において 65 歳以上の成人に対する PPSV23 単独接種および PCV13 単独接種による医療経
済学的評価を行った。1QALY 獲得あたりの増分費用効果比(ICER)は PPSV23 で 448 万円・PCV13
で 334 万円と算出され、どちらのワクチンも一般的な費用対効果の閾値となる 500-600 万円を下
回った。
しかし、異なる研究背景で得られた疫学所見(罹患率および原因血清型の割合等)
、ワクチン
効果(PPSV23 は IPD および市中発症肺炎に対する国内データ、PCV13 は IPD および市中肺炎に対
する海外データ)が比較解析に用いられていることや、ワクチン効果の持続期間や減衰速度につ
いて十分なデータが利用できなかったため、今回の解析結果については、その不確実性を考慮す
る必要がある。また、今後、65 歳以上の成人における IPD および肺炎球菌性肺炎の PCV13 ワク
2
わが国の成人 IPD サーベイランス研究において、5 年以内の PPSV23 ワクチン接種の全年齢層
におけるワクチン血清型による IPD に対するワクチン効果は 45%であり、これまでの先行研究
と同等の効果が確認された。年齢群別のワクチン効果では、65 歳以上では PPSV23 接種のワクチ
ン効果は低下する傾向が示された。また、追加解析において、65 歳以上の成人に対しても 39%
のワクチン効果が示された。
また、国内で実施された 65 歳以上の成人の市中発症肺炎(市中肺炎+医療ケア関連肺炎)に
対する 5 年以内の PPSV23 接種の 65 歳以上の成人のワクチン血清型による肺炎球菌性肺炎に対す
るワクチン効果は 33.5%であり、低〜中等度の効果が確認された。
一方、PPSV23 の再接種を含む複数回接種による IPD および肺炎球菌性肺炎に対する予防効果
についての報告は皆無である。また、PCV13-PPSV23 の連続接種による IPD および肺炎球菌性肺
炎の予防効果も報告がない。
(安全性)
PPSV23 が肺炎球菌莢膜ポリサッカライド等を構成成分としていることから、接種後の発熱、炎症
反応(白血球数の増加や CRP の上昇等)
、局所反応はあらかじめ想定される反応である。入院を必要
とした症例もあるが、その多くは数日の経過で軽快が見られている。これらの炎症反応がワクチンの
構成成分による臨床反応として起こり得ることを接種医、被接種者に十分に周知し、正しく理解して
もらう必要がある。
PPSV23 の初回接種より再接種において、全身、局所の副反応の頻度が多く、程度が強い傾向
がある。しかし、初回接種、再接種のいずれにおいても副反応の程度は通常は軽度で、自然に軽
快する。副反応のリスクと程度は接種間隔が長いほど軽減する。
(医療経済学的評価)
わが国において 65 歳以上の成人に対する PPSV23 単独接種および PCV13 単独接種による医療経
済学的評価を行った。1QALY 獲得あたりの増分費用効果比(ICER)は PPSV23 で 448 万円・PCV13
で 334 万円と算出され、どちらのワクチンも一般的な費用対効果の閾値となる 500-600 万円を下
回った。
しかし、異なる研究背景で得られた疫学所見(罹患率および原因血清型の割合等)
、ワクチン
効果(PPSV23 は IPD および市中発症肺炎に対する国内データ、PCV13 は IPD および市中肺炎に対
する海外データ)が比較解析に用いられていることや、ワクチン効果の持続期間や減衰速度につ
いて十分なデータが利用できなかったため、今回の解析結果については、その不確実性を考慮す
る必要がある。また、今後、65 歳以上の成人における IPD および肺炎球菌性肺炎の PCV13 ワク
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