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〈参考4〉医療機器に係る物流2024年問題等により生じうる課題と対応策について(令和5年12月14日付け医政産情企発1214第1号) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37022.html
出典情報 医療用医薬品の流通改善に関する懇談会(第36回 12/21)《厚生労働省》
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働条件向上を図るための拘束時間、休息時間等の基準を定める「自動車運転者の労働時間
等の改善のための基準(改善基準告示)」についてもあわせて見直しが行われた。
時間外労働の上限規制、改善基準告示の見直しに伴い、輸送可能量の低下等の物流課題
が生じることが想定される。物流 2024 年問題とは、これらの時間外労働の上限規制等に対
して何らかの対策を行わない場合に発生しうる物流課題のことを指す。



物流 2024 年問題等により生じうる課題
物流 2024 年問題等により生じうる課題として、主に以下のような課題が発生することが
想定される。
(1) 輸送力の低下により生じうる課題
残業時間に係る規制等により、これまでどおりに自動車運転者を確保することが困
難となり、トラック等の運送手段の不足により輸送力の低下が起き、次の①から④のよ
うな課題が発生しうる。
① 配送リードタイムの延長
残業時間規制等に伴う自動車運転者の不足により、輸送手段の確保が困難となり、
主に長距離区間での輸送において、これまでに要していた時間よりも、多くの時間
を要し、配送リードタイムが延長する。
② 輸送品質の低下
これまでよりも少ない人手で対応せざるを得ないこと、輸送品質をこれまでどおり
に維持することが難しくなり、外装ダメージの増加等、輸送品質が低下する。
③ 納品に係る柔軟性の低下
1日に運行できるトラック便数が減り、1日当たりの納品回数が減少する。結果と
して、これまで同一の場所に1日数回配送を行えていたところ、従来通りの回数の
配送が困難となる等、これまでどおりに柔軟に納品することが困難となる。
④ 緊急対応が困難となる
製品によっては、これまで可能であった日数内での配送が困難となることにより、
特に緊急時の対応に影響が生じる可能性がある。結果として、患者の治療や診断が
遅れる可能性がある。
(2) 物流コストの上昇により生じうる課題
物流 2024 年問題を踏まえて、運送会社が各法令を遵守するに当たり必要となるコス
トや自動車運転者確保のための賃金負担増が、運賃等に反映され、物流コストが増加す
る。それらの結果、次のような課題が発生しうる。
○ 物流コストの上昇
運送会社の法令遵守や自動車運転者確保のための賃金の負担増等により、物流に係
るコストが増加し、運送業者が増加分のコストを運賃に転嫁することが考えられる。
運送業者のコストの増加及び運賃への転嫁により、医療機器の製造や販売に関わる
企業の物流コストが上昇し、医療機関等への販売価格への価格転嫁につながる可能
性がある。

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