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総-4参考1○費用対効果評価の結果を踏まえた薬価の見直しについて (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00251.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第587回 4/10)《厚生労働省》
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(製造販売業者の見解)
・ 公的分析の再分析結果に対して製造販売業者から提示された論点は以下のとおりである。
製造販売業者は、オミクロン株環境下における追加的有用性の評価を試みた公的分析班のアプロ
ーチには同意する一方で、追加的有用性のレビュー結果に関しては公的分析班とは異なる見解を主
張した。根拠として引用すべきエビデンスについて、


PANORAMIC 試験の対象患者や結果(イベント発生率)が日本における臨床実態と乖離し
ていること



PANORAMIC 試験以降も継続的に蓄積している質の高い Real World Evidence (RWE)を考慮
に入れる必要性



ラゲブリオの真の有用性(死亡リスク低減)が RWE により支持されていること

などを踏まえ、公的分析班による再分析において、ラゲブリオの追加的有用性が過小に評価されて
いるのではないかと主張した。
以上を踏まえ、専門組織は RCT のサブグループ解析において高齢者で効果があるということは臨
床現場での印象とも合致するものの、製造販売業者が提示した RWE は選択バイアス等のバイアスが
大きいため解釈には注意が必要であり、RCT で日本人に則したデータを入手して再分析を行った公
的分析の分析結果がより妥当であると考えた。
(企業の不服意見及び不服意見に関する専門組織の見解)
上記の専門組織の決定について製造販売業者から、
・ 追加的有用性の評価に、高齢者及び重症化リスク保有患者の割合が国内の臨床実態に比べ
低い PANORAMIC 試験の結果を用いることの外的妥当性(目的適合性)について
・ システマティックレビューと個々の RWE に対するリスクオブバイアス評価の実施及びそれ
らの結果に基づき最適なエビデンスを選定する必要性について
・ 新たに報告された PANORAMIC 試験で示された QOL 値の改善により追加的有用性ありと判断
でき、分析ガイドラインに基づき公的分析においても費用効果分析を実施する必要がある
こと
・ 上記を踏まえ、新たな追加的有用性のエビデンス(RWE 又は PANORAMIC QOL アウトカム)
を反映するための費用効果分析実施の必要性があることについて
を考慮したうえで再度分析を行うべきとの不服意見が出された。
専門組織では、特に追加的有用性の評価に用いるエビデンスに関して議論が行われた。海外の
RWE については、パキロビッドとラゲブリオの使用実態等も含め、患者背景や環境等が日本と異な
り、これらの選択バイアスは、統計解析では調整することは困難であると判断された。一方で、
PANORAMIC 試験については、重症化リスク保有割合が低い集団に偏っているものの、提示された
RWE 患者と比較して患者背景や環境等が日本に類似しており、公的分析が、日本における重症化リ
スク因子の定義や標準治療の内容に合致した症例のみを抽出した上で、日本人集団に合わせたサブ
グループ解析を行い、そのデータに基づいて結果を出していることから、より日本の状況に即した
データであると考えられた。なお、提示された RWE の質が不十分であるため、リスクオブバイアス
評価の実施は必要ないと考えられた。

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