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04【資料2】海外製季節性インフルエンザワクチンの開発状況等について (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24678.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会(第27回 3/23)《厚生労働省》
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(参考)「インフルエンザワクチン株選定の在り方」に関する検討の抜粋
厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業) 分担研究報告書(令和2年3月)
研究代表者:廣田良夫
研究分担者:福島若葉、大藤さとこ
研究協力者:加瀬哲男、伊藤一弥
1)日本の選定方式の長所

「統一株+国家検定」の仕組みにより、メーカ一間の品質のばらつきがほとんどないため、国民に混乱が生じにくい。

国内の流行予測に基づいた株が選定される仕組みであり、国の防疫として意義がある。

わが国のインフルエンザワクチンの歴史をふまえ、 国立感染症研究所との共同開発・指導の下に進めてきた。 その経緯が反映されている方式である。

選定したワクチン株ごとに改めて薬事承認をとる必要はない。

力価試験は株ごとに実施する必要があるため、 試験にかかる労力を最小化できる。また、国内での力価試験にかかる試薬作製はメーカーで分担している
ことから、 メーカーの負担も最小化できる。

国家検定を行う場合も、 統一株である分、煩雑でない。

名古屋議定書との兼ね合いから、国立感染症研究所経由ということで株が入手しやすい。
(以下は外資系メーカーの海外拠点からの意見)

日本の方法は非常に良い。増殖性と生産性のfull evaluationは、株選定の素晴らしい根拠になる。

ある株が「実生産スケールで増えない」というリスクを減らすこともできる。

それぞれの専門家により、必要な要素を検討した上で、 最適な株を選定している。
2)日本の選定方式の短所

株決定までに時間を要し、厚生労働省及び国立感染症研究所の役割・負荷が大きい。

外資系のインフルェンザワクチンの流通には、いくつもの課題がある。

鶏卵培養ワクチンだけでなく、様々なプラットフォームで考える場合は課題が生じる。 例えば細胞培養ワクチンに関しては、各メーカーの細胞で「増殖
する」株を使用することになるので、1株に決めることができない。季節性インフルエンザに対する細胞培養ワクチンが実用化されれば、 別の株選定シス
テムを作らざるを得ない(複数の類似株を国立感染症研究所からメーカーに配布し、 その中から増殖性が良い株をメーカーが選ぶ、など)。
(以下は外資系メーカーの海外拠点からの意見)

増殖性と生産性のfull evaluationは時間がかかるため、 新しい株すべてについて必要というわけではないと考える。

株選定が遅れると、製造開始のタイミングや試薬作製が遅れるので、 何か問題が生じた場合のリカバーが難しい。データをしっかり取ることと、ある時
点で決定を下すことのバランスを取る必要がある。

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