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高度遠隔医療ネットワークの実用化研究プロジェクト 8K腹腔鏡手術システムによる映像を伝送し遠隔で手術指導を行う臨床試験を世界に先駆けて開始 (2 ページ)

公開元URL https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2024/0507_1/index.html
出典情報 8K腹腔鏡手術システムによる映像を伝送し遠隔で手術指導を行う臨床試験を世界に先駆けて開始(5/7)《国立がん研究センター、NHK財団》
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本システムは、8K 技術ならではの超高精細映像による「本物に迫る立体感」を保持した手術現
場の映像を、伝送画質と遅延を最適化した状態で伝えることで、遠隔地においても手術状況を詳
細に把握することが可能です。また、8K カメラに取り付けられた腹腔鏡を、腹腔を俯瞰する位置
に半固定して得られる 8K 映像と、その一部を電子ズームで拡大表示した映像を手術室と遠隔地
(支援側)双方の 8K モニタに並べて表示し、リアルタイムにアノテーションと音声で技術指導を行
います。本システムは 2016 年より開発を開始し、2021 年には動物を用いた実証実験において、
外科医の内視鏡技術の向上と、手術時間の短縮を確認しました。本試験では大腸がん患者さん
での安全性と有用性を評価し、その結果を踏まえ、医療機器としての承認に向けた計画の策定お
よび遠隔手術支援の普及を進めてまいります。
本プロジェクトについて
本プロジェクトは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「8K 等高精細映像デー
タ利活用研究事業」の支援により 2016 年に始動し、8K 技術を用いた新しい腹腔鏡手術システム
の開発とそれを応用した遠隔手術支援システムに関する研究を進め、2021 年に遠隔手術支援
(手術指導)の実証実験を動物で行い実用化に向けた有用性を確認しました。
現在は、日本医療研究開発機構「高度遠隔医療ネットワーク実用化研究事業」(課題番号
「24hsa422001h0003」)の支援下で、日本外科学会、日本内視鏡外科学会、日本ロボット外科
学会、その他関連学会と連携して行う「手術支援ロボットを用いた遠隔手術の実現に向けた実証
研究」の一課題である「8K 映像伝達による次世代型遠隔手術の概念実証」において実施していま
す(図 1)。
8K 映像は、従来のハイビジョンの 16 倍にあたる 3,300 万画素の超高精細映像で、その密度
は人間の網膜に迫ると言われる日本発の最先端の放送技術です。この 8K 映像を遠隔手術支援
型の内視鏡手術機器に応用するのは初の試みで、本臨床試験で有用性が示された場合には、
質の高い遠隔手術支援が実現し、わが国の課題である外科医や高度医療技術の偏在並びに不
足の解消に寄与することが期待されます(図 2、図 3、図 4)。
参考
2016 年 11 月 15 日プレスリリース
8K スーパーハイビジョン技術を医療応用する初の国家プロジェクト腹腔鏡手術システムでの実用
化目指し始動
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2016/1115/index.html
2021 年 11 月 2 日プレスリリース
8K スーパーハイビジョン技術を医療応用する国家プロジェクト
8K 腹腔鏡手術システムによる映像を伝送し遠隔で手術支援を行う世界初の実証実験で医学的
有用性を確認
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2021/1102/index.html

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