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高度遠隔医療ネットワークの実用化研究プロジェクト 8K腹腔鏡手術システムによる映像を伝送し遠隔で手術指導を行う臨床試験を世界に先駆けて開始 (8 ページ)

公開元URL https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2024/0507_1/index.html
出典情報 8K腹腔鏡手術システムによる映像を伝送し遠隔で手術指導を行う臨床試験を世界に先駆けて開始(5/7)《国立がん研究センター、NHK財団》
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表1 第 1 世代および第 2 世代の腹腔鏡用8K カメラの仕様
第 1 世代カメラ(2017)

第 2 世代カメラ(2020)

イメージセンサ

1.7 型

1/1.8 型

有効撮像サイズ(mm)

24.6x13.8

6.2x6.2

レンズマウント

M4/3

C

有効画素数

7680×4320

3840×3840

解像度(腹腔鏡込)

3600TV 本

3600TV 本

感度

2000lx, F5.6

2000lx, F5.6

フレーム周波数

60Hz

60Hz

カメラ質量

720g

210g

カメラサイズ(mm)

120W×120H×73D

34W×40H×99.5D

消費電力(W)

8.0(ファンあり)

5.4(ファンなし)

<8K 遠隔手術指導での伝送パラメータ>
システム構築にあたっては、手術室から指導医サイトまで 8K 映像を伝送する際に必要な伝送
帯域(所要ビットレート)と、手術室の医師と指導医サイトにいる医師との間のコミュニケーションが
スムーズに行えるための許容映像遅延時間を、医療従事者を評定者とする主観評価実験によっ
て求めました。その結果、表 2 に示すように、H.265 符号化システムを用いた場合の所要ビットレ
ートは 80Mbps 以上、許容遅延時間は 1.3 秒以下という結果となりました。
今回の臨床試験では、8K 映像伝送のビットレートは約 100Mbps、遅延時間は約 350 ミリ秒を
実現しており、いずれもシステム要件を十分満足しています。
表2 評価実験で求めたシステム要件と臨床試験での使用条件
事前評価実験に基づくシステム要件

臨床試験時の使用条件

所要ビットレート

80Mbps 以上

伝送ビットレート

約 100Mbps

(符号化方式)

H.265*

(使用コーデック)

H.265

許容遅延時間**

1.3 秒以下

遅延時間

約 350ms

(伝送プロトコル)

UDP/RTP***

(伝送プロトコル)

UDP/RTP

*:H.265 は映像を圧縮する符号化方式の一種。地上デジタル放送で用いられている MPEG2方
式に比べて約 4 倍の圧縮能力があるといわれており、8K 映像の圧縮まで対応している。衛星放
送の4K8K テレビ放送で用いられている。
**:許容遅延時間は「手術映像を見ながら手術室と指導室の間のコミュニケーションがスムーズに
行えるか?」という主観評価に対する許容限(5 段階評価の 3)
***:UDP/RTP(User Datagram Protocol/Real-time Transport Protocol)はインターネット上のア
プリケーション間の通信プロトコルの一種で、リアルタイムにデータストリームを配送する方式。映
像や音声の伝送に用いられる。

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