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【参考資料4】救急救命処置に関する提案への評価結果 提言書2 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41901.html
出典情報 救急医療の現場における医療関係職種の在り方 に関する検討会ワーキンググループ(第6回 7/29)《厚生労働省》
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(9) 医療機関や諸外国での実施状況
わが国の医療機関内においては、アナフィラキシーの患者に対して当該処置を
実施するのは一般的な対応である。
米国では、ほぼ全ての州で、EMT-Basic の救急隊員がアナフィラキシーに対
するアドレナリン投与を行っている。うち、ワシントン州など 13 の州が投与方法2を
採用しており、残りが投与方法1やそれに準じた方法を採用している(文献 ix)。
なお、EMT-Basic は米国の救急隊員資格のうち、EMT-Paramedic、EMTIntermediate に次ぐ上位から3番目の資格である。EMT-Basic にかかる教育時間
は 110 時間であるが、わが国の消防職員に対する救急科修業に要する教育時間
でさえその倍以上の 250 時間であると提案者2は述べている。
(10) 総合的な評価
① 評価
救急救命処置(特定行為)として「アナフィラキシーに対するアドレナリンの筋肉
内投与」を追加することが望ましい。
② 理由
当該処置の実施に伴う、誤って投与された場合の危険性、知識・技術の習得や
資器材の配備に要する負担、医療機関搬送までの時間の遅延等に比して、アナ
フィラキシー傷病者の症状の悪化を防止し、致死的状況を回避することの利点が
より大きいと想定されるため。
③ 付記
アナフィラキシーの判断基準とアドレナリン投与の対象の詳細、アドレナリンの
適量投与のために必要な手順等の詳細、ヒューマンエラーの防止策、新しい処置
の追加のために必要な講習等の詳細について、効果と安全性の両面から厚生労
働科学研究等で明らかにする必要がある。
アナフィラキシーに使用する場合と、心肺停止に使用する場合のアドレナリンの
投与量、投与方法の区分などについて、オンラインで指示を出す医師へも周知が
必要である。

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