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参考資料 (37 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00052.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第126回 4/8)《厚生労働省》
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9.障害者虐待の防止について
(1) 現状・課題


障害者に対する虐待が障害者の尊厳を害するものであり、障害者の自立及び社会参
加にとって障害者の虐待を防止することが極めて重要であることから、障害者に対す
る虐待の禁止、国等の責務、虐待を受けた障害者に対する保護及び自立の支援のため
の措置、養護者に対する支援のための措置等を定めた障害者虐待防止法が平成 24 年
10 月に施行された。



厚生労働省が実施する障害者虐待防止法に基づく対応状況調査では、養護者虐待は
警察からの通報の増加、施設従事者虐待は管理者等からの通報の増加を背景に相談・
通報件数が増加の傾向にあるが、虐待判断件数は横ばいの傾向にある。一方で、通報
されたものの虐待と認定されなかったものについて検討が必要との指摘がある。



また、障害者支援に専門性を有する職員を活用し、市町村が行う立入検査体制を強
化する観点から、障害者虐待防止法に基づく立入調査について、基幹相談支援センタ
ーの職員も行えるようにすることを求める意見がある。



障害者虐待防止法附則第2条で検討することとされている学校、保育所等、医療機
関、官公署等における障害者に対する虐待の防止等の体制の在り方並びに障害者の安
全の確認又は安全の確保を実効的に行うための方策については、平成 29 年度に「障
害者虐待事案の未然防止のための調査研究」において、附則第2条の関係機関におけ
る虐待防止のあり方について、通報義務に関する点を含めて検討が行われ、まずは既
存の法制度において対応可能なことの充実・強化を図り、運用上の改善を進めること
が適当とされた。また、同研究の検討結果を平成 30 年 10 月の障害者部会で議論した
上で、この方向性に基づき、これらの機関の虐待防止の取組の充実・強化に取り組ん
できた。

(2) 検討の方向性


障害者虐待の通報等を受けた場合の事実確認調査の実施や虐待判断件数について
自治体間でばらつきが見られることから、障害者虐待防止法に基づく対応状況調査に
おいて、さらに分析を進める必要がある。



障害者支援に専門性を有する職員を活用し、市町村が行う立入検査等の強化を図る
ため、障害者虐待防止法第9条第1項に定める通報又は届出に対する安全の確認及び
事実の確認のための措置及び同法第 11 条第1項に定める立入調査を基幹相談支援セ
ンターに委託(立入調査は、市町村職員としての身分を有する者に限る)可能なこと
を明確化する必要がある。

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