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資料3-2-② 鈴木先生提出資料 (8 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第82回 4/27)《厚生労働省》 |
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6. 新型コロナウイルス感染者への接触歴別の既感染者割合
次に新型コロナウイルス感染者への接触歴別の既感染者割合を検討した(表 8)。第 3 回調査と第 4 回
調査のいずれにおいても、同一世帯内と同一世帯外いずれにおいても感染者と接触した者における既
感染者割合は、全体の既感染者割合に比べて著しく高かった。さらに、第 3 回調査と第 4 回調査のい
ずれにおいても、同一世帯内に感染者がいた者における既感染者割合は、同一世帯外の感染者との接
触歴を有する者における既感染者割合に比べて高かった。また、全体の調査参加者のうち同一世帯内
に感染者がいた者の割合は第 3 回調査から第 4 回調査にかけて高くなったが、同一世帯内に感染者が
いた者の中での既感染者の割合は第 3 回調査と第 4 回調査で変わらなかった。一方、全体の調査参加
者のうち同一世帯外の感染者と接触した者の割合は、第 3 回調査から第 4 回調査にかけて大きく変わ
らなかったが、同一世帯外の感染者と接触した者の中での既感染者割合は第 3 回調査から第 4 回調査
で高くなっていた。
表 8. 新型コロナウイルス感染者への接触歴別の既感染者割合
第3回調査(2021年12⽉)
第4回調査(2022年2⽉)
抗N抗体陽性 または 診断歴あり
⼈数(%)
n
%
95% CI
全体
8147(100)
204
2.50
同⼀世帯内に感染者
162(1.99)
72
44.44
同⼀世帯外の感染者と接触
280(3.44)
33
11.79
8.52 ー 16.09
抗N抗体陽性 または 診断歴あり
⼈数(%)
n
%
95% CI
2.19 ー 2.87
8149(100)
348
4.27
3.85 ー 4.73
37.01 ー 52.14
315(3.87)
141
44.76
39.37 ー 50.28
327(4.01)
61
18.65
14.81 ー 23.23
7. ワクチンにより誘導される抗 S 抗体価に関する定量的な検討
抗 S 抗体は、ウイルス感染防御の主要標的であるスパイクタンパク質に結合する抗体であり、血液中の
抗 S 抗体価は従来株に対する中和抗体価と正の相関を示すことが知られ、ワクチンにより誘導された免
疫の量を推定する指標の1つとなっている。そこで、ワクチン接種歴別で抗 S 抗体価を検討した。第 3 回
調査と第 4 回調査のいずれにおいても、ワクチン接種者の抗 S 抗体価は、未接種者全体および感染に
よる抗体を保有する抗 N 抗体陽性(N 陽性)の未接種者よりも高かった(図 4A、4B)。第 3 回調査と第 4
回調査のいずれにおいても、ワクチン接種者においては、ワクチン 2 回接種者に比べワクチン 3 回接種
者(ブースターワクチン接種者)の抗 S 抗体価は高かった(図 4A、4B)。ワクチン 3 回接種者の抗 S 抗体
価は、第 3 回調査と第 4 回調査のいずれにおいても、感染により誘導された抗体を保有する抗 N 抗体
陽性(N 陽性)のワクチン接種者(回数は問わない)と同程度であった(図 4A、4B)。次にワクチン接種者
においてワクチン接種回数と年齢別の抗 S 抗体価を検討した。第 3 回調査ではワクチン 3 回接種者が
少なかったことから解析から除外した。ワクチン2回接種者においては、第 3 回調査、第 4 回調査のいず
れにおいても年齢が高くなるに従って抗 S 抗体価の低下傾向が見られた(図 4C、4D)。一方、ワクチン3
回接種者でもワクチン 2 回接種者と同様に年齢が高くなるに従って抗 S 抗体価が低下する傾向は見ら
れたが、いずれの年齢層においてもワクチン2回接種者よりもワクチン 3 回接種者の抗 S 抗体価は高く、
年齢層が高くなるほど、ワクチン2回接種者とワクチン3回接種者の抗 S 抗体価の差が大きくなる傾向が
見られた(図 4C、4D)。次にワクチン接種者において基礎疾患別の抗 S 抗体価を検討した。第 3 回調査
8
6. 新型コロナウイルス感染者への接触歴別の既感染者割合
次に新型コロナウイルス感染者への接触歴別の既感染者割合を検討した(表 8)。第 3 回調査と第 4 回
調査のいずれにおいても、同一世帯内と同一世帯外いずれにおいても感染者と接触した者における既
感染者割合は、全体の既感染者割合に比べて著しく高かった。さらに、第 3 回調査と第 4 回調査のい
ずれにおいても、同一世帯内に感染者がいた者における既感染者割合は、同一世帯外の感染者との接
触歴を有する者における既感染者割合に比べて高かった。また、全体の調査参加者のうち同一世帯内
に感染者がいた者の割合は第 3 回調査から第 4 回調査にかけて高くなったが、同一世帯内に感染者が
いた者の中での既感染者の割合は第 3 回調査と第 4 回調査で変わらなかった。一方、全体の調査参加
者のうち同一世帯外の感染者と接触した者の割合は、第 3 回調査から第 4 回調査にかけて大きく変わ
らなかったが、同一世帯外の感染者と接触した者の中での既感染者割合は第 3 回調査から第 4 回調査
で高くなっていた。
表 8. 新型コロナウイルス感染者への接触歴別の既感染者割合
第3回調査(2021年12⽉)
第4回調査(2022年2⽉)
抗N抗体陽性 または 診断歴あり
⼈数(%)
n
%
95% CI
全体
8147(100)
204
2.50
同⼀世帯内に感染者
162(1.99)
72
44.44
同⼀世帯外の感染者と接触
280(3.44)
33
11.79
8.52 ー 16.09
抗N抗体陽性 または 診断歴あり
⼈数(%)
n
%
95% CI
2.19 ー 2.87
8149(100)
348
4.27
3.85 ー 4.73
37.01 ー 52.14
315(3.87)
141
44.76
39.37 ー 50.28
327(4.01)
61
18.65
14.81 ー 23.23
7. ワクチンにより誘導される抗 S 抗体価に関する定量的な検討
抗 S 抗体は、ウイルス感染防御の主要標的であるスパイクタンパク質に結合する抗体であり、血液中の
抗 S 抗体価は従来株に対する中和抗体価と正の相関を示すことが知られ、ワクチンにより誘導された免
疫の量を推定する指標の1つとなっている。そこで、ワクチン接種歴別で抗 S 抗体価を検討した。第 3 回
調査と第 4 回調査のいずれにおいても、ワクチン接種者の抗 S 抗体価は、未接種者全体および感染に
よる抗体を保有する抗 N 抗体陽性(N 陽性)の未接種者よりも高かった(図 4A、4B)。第 3 回調査と第 4
回調査のいずれにおいても、ワクチン接種者においては、ワクチン 2 回接種者に比べワクチン 3 回接種
者(ブースターワクチン接種者)の抗 S 抗体価は高かった(図 4A、4B)。ワクチン 3 回接種者の抗 S 抗体
価は、第 3 回調査と第 4 回調査のいずれにおいても、感染により誘導された抗体を保有する抗 N 抗体
陽性(N 陽性)のワクチン接種者(回数は問わない)と同程度であった(図 4A、4B)。次にワクチン接種者
においてワクチン接種回数と年齢別の抗 S 抗体価を検討した。第 3 回調査ではワクチン 3 回接種者が
少なかったことから解析から除外した。ワクチン2回接種者においては、第 3 回調査、第 4 回調査のいず
れにおいても年齢が高くなるに従って抗 S 抗体価の低下傾向が見られた(図 4C、4D)。一方、ワクチン3
回接種者でもワクチン 2 回接種者と同様に年齢が高くなるに従って抗 S 抗体価が低下する傾向は見ら
れたが、いずれの年齢層においてもワクチン2回接種者よりもワクチン 3 回接種者の抗 S 抗体価は高く、
年齢層が高くなるほど、ワクチン2回接種者とワクチン3回接種者の抗 S 抗体価の差が大きくなる傾向が
見られた(図 4C、4D)。次にワクチン接種者において基礎疾患別の抗 S 抗体価を検討した。第 3 回調査
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