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資料2-2 研究班のまとめ (21 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26370.html
出典情報 第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会 健康増進に係る科学的な知見を踏まえた技術的事項に関するワーキング・グループ(第3回 6/22)《厚生労働省》
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④貧血検査の文献レビューと疫学データ解析
1.文献レビュー
PubMedでは41件の文献がヒットしたが、ほとんどは入院患者、心不全患者、末期腎不全患者、透析患者、手術
患者等を対象としたものであり、本研究の目的に合致するものは1件のみであった。医中誌でも16件の文献がヒッ
トしたが、心疾患(心不全、心房細動)保有者や透析患者を対象とする報告が多く、該当する文献はなかった。
2.疫学データ解析(組み合わせ解析)
日本人一般集団における慢性腎臓病と貧血の心血管死亡率 への関連 : NIPPON DATA 90
久保 浩太、岡村智教、他(NIPPON DATA90研究班)
【方法】心血管疾患の既往等がない年齢30歳以上の一般集団 7,339人を25年間追跡。
CKD(eGFR<60または蛋白尿1+以上)と貧血(男性:ヘモ グロビン(Hb)<13(g/dl)、女性:Hb<12(g/dl))の有無によって4群に分
類した。非CKDかつ非貧血群を基準とした場合のCVD死亡のハザード比(HR)は、男性では、CKD のみで1.27(95%CI:1.06-1.53
)、貧血のみで1.59(95%CI:1.34-1.90)、両方で2.60(95%CI:1.80-3.76)であった。女性では、CKDのみで1.42(95% CI:1.191.69)、貧血のみで1.08(95%CI:0.99-1.18)、両方で2.00(95% CI:1.54-2.60)であった。一般集団の軽度の貧血であっても、CKD
と併発することで CVD死亡のリスクを増加させた。
第32回日本疫学会学術総会(2022年1月)OD-080(メディカルトリビューン 2022年3月1日掲載)
→論文は submitted

(まとめ)
貧血については、健常者を対象とした国内のコホート研究はほとんどない。しかし労働安全衛生法の必須項目
であり、あえて削る必要はないと考える。むしろ採血検査の場合、選択検査(詳細項目)的な運用に困難が生じ
る場合も有り得る。

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