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【参考資料2】 (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26881.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 会感染症部会(第63回 8/1)《厚生労働省》 |
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•
症例の多くは若年男性で、患者との直接的な接触による感染が疑われている。
サル痘は、ヒトからヒトへの感染の場合、感染者の皮膚病変や近接した対面での呼吸器飛
沫への一定時間以上の曝露(prolonged face-to-face contact in close
proximity)、感染者が使用した寝具等の媒介物(fomite)により伝播することが知られ
ている。なお、患者の精液からサル痘ウイルスが PCR で検出された報告があるが
(Antinori A, 2022)、精液を介した感染の報告はなく、精液中のウイルスの感染性に
ついては調査中である。
今回の流行で報告された症例の多くは男性であり、男性間で性交渉を行う者(MSM;
Men who have sex with men) が多く含まれていることが各国から報告されてい
る(UKHSA, 2022, ECDC, 2022)。性別情報が得られた確定症例(4,406 例
/6,027 例)のうち、99.5%(4,385 例/4,406 例)は、男性であり、その中央値は 37
歳(四分位範囲:31-43 歳)であった。また、性的指向(sexual orientation)の情報が
確認された確定症例のうち、60%(1,215 例/2,025 例)は、ゲイ、バイセクシャル、また
は MSM であった(WHO, 2022a)。陰部病変を有する MSM における性的接触での伝
播が示唆されており、性的な関係のネットワークで相互につながるコミュニティの一部に
サル痘が持ち込まれた可能性があることを指摘している(ECDC, 2022a)。一方でセッ
クスパートナー以外の濃厚接触があった者における継続的な伝播は報告されていないこ
とから、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は引き続き MSM の一部を含む複数のセッ
クスパートナーを有する者におけるリスクは中程度、一方、そのほかの幅広い層の人々の
リスクは低い、と評価している(ECDC. 2022b)。
•
常在国外で報告されている症例については、これまでに知られているサル痘の症状の特
徴とは異なる所見があることが報告されており、注意が必要である。
症状として性器及び肛門周辺の皮膚病変、鼠径リンパ節腫脹、発熱が多くみられたこと、
発疹は全身症状に先行して出現し、初期の小水疱から痂皮化したものまで様々なステー
ジのものが非同期的にみられたこと(Antinori A, 2022, Duque MP, 2022,
Hammerschplag Y, 2022,)、サル痘を疑う症状のない者の直腸肛門検体からサル痘
ウイルスが検出され、無症候性病原体保有者の存在が示唆されること(De Baetselir,
2022)など、過去の報告との違いが指摘されている。
•
常在国外での死亡例は報告されていない。
アフリカの常在国以外で過去に報告されたサル痘事例において、死亡例は報告されてい
ない。また、今回の発生についても、ナイジェリア及び中央アフリカ共和国から3例の死亡
例が報告されているが、常在国外からの死亡例の報告はない(WHO, 2022a)。
©National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan, 2022.
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症例の多くは若年男性で、患者との直接的な接触による感染が疑われている。
サル痘は、ヒトからヒトへの感染の場合、感染者の皮膚病変や近接した対面での呼吸器飛
沫への一定時間以上の曝露(prolonged face-to-face contact in close
proximity)、感染者が使用した寝具等の媒介物(fomite)により伝播することが知られ
ている。なお、患者の精液からサル痘ウイルスが PCR で検出された報告があるが
(Antinori A, 2022)、精液を介した感染の報告はなく、精液中のウイルスの感染性に
ついては調査中である。
今回の流行で報告された症例の多くは男性であり、男性間で性交渉を行う者(MSM;
Men who have sex with men) が多く含まれていることが各国から報告されてい
る(UKHSA, 2022, ECDC, 2022)。性別情報が得られた確定症例(4,406 例
/6,027 例)のうち、99.5%(4,385 例/4,406 例)は、男性であり、その中央値は 37
歳(四分位範囲:31-43 歳)であった。また、性的指向(sexual orientation)の情報が
確認された確定症例のうち、60%(1,215 例/2,025 例)は、ゲイ、バイセクシャル、また
は MSM であった(WHO, 2022a)。陰部病変を有する MSM における性的接触での伝
播が示唆されており、性的な関係のネットワークで相互につながるコミュニティの一部に
サル痘が持ち込まれた可能性があることを指摘している(ECDC, 2022a)。一方でセッ
クスパートナー以外の濃厚接触があった者における継続的な伝播は報告されていないこ
とから、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は引き続き MSM の一部を含む複数のセッ
クスパートナーを有する者におけるリスクは中程度、一方、そのほかの幅広い層の人々の
リスクは低い、と評価している(ECDC. 2022b)。
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常在国外で報告されている症例については、これまでに知られているサル痘の症状の特
徴とは異なる所見があることが報告されており、注意が必要である。
症状として性器及び肛門周辺の皮膚病変、鼠径リンパ節腫脹、発熱が多くみられたこと、
発疹は全身症状に先行して出現し、初期の小水疱から痂皮化したものまで様々なステー
ジのものが非同期的にみられたこと(Antinori A, 2022, Duque MP, 2022,
Hammerschplag Y, 2022,)、サル痘を疑う症状のない者の直腸肛門検体からサル痘
ウイルスが検出され、無症候性病原体保有者の存在が示唆されること(De Baetselir,
2022)など、過去の報告との違いが指摘されている。
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常在国外での死亡例は報告されていない。
アフリカの常在国以外で過去に報告されたサル痘事例において、死亡例は報告されてい
ない。また、今回の発生についても、ナイジェリア及び中央アフリカ共和国から3例の死亡
例が報告されているが、常在国外からの死亡例の報告はない(WHO, 2022a)。
©National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan, 2022.
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