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資料1 副反応疑い報告基準について (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00053.html
出典情報 第87回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第16回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)《厚生労働省》
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2022年10月11日副反応検討合同部会の議論を踏まえた委員の意見書
生後6か月以上4歳以下の者を対象とする新型コロナワクチンの
接種開始に伴う副反応疑い報告基準に対する意見
以下のとおり、意見を提出します。
○ 熱性けいれんの多くは、後遺症を残すことなく治癒する良性の疾患で
あるものの、今般、新たに予防接種法に基づく臨時特例接種の対象となる
生後6か月以上4歳以下の者を対象とする新型コロナウイルス感染症に係
るワクチン(以下「本剤」という。)は、熱性けいれんの好発年齢(6か
月~5歳)※1を接種対象に含んでいる。
※1
・Steering Committee on Quality Improvement and Management,
Subcommittee on Febrile Seizures American Academy of Pediatrics. Febrile
seizures: clinical practice guideline for the long-term management of the child
with simple febrile seizures. Pediatrics 2008 Jun;121(6):1281-6.
・日本小児神経学会熱性けいれん診療ガイドライン策定委員会 熱性けい
れん診療ガイドライン2015.P12-16

※3
・Mitsuda N, J-P NA, Hosokawa T, Eitoku M, Fujieda M, Suganuma N; Japan
Environment and Children’s Study (JECS) Group. Breastfeeding and risk of
febrile seizures in the first 3 years of life: The Japan Environment and
Children's Study. Brain Dev. 2022 Mar;44(3):203-209
・日本小児神経学会熱性けいれん診療ガイドライン策定委員会 熱性けい
れん診療ガイドライン2015.P8-11
○ そのため、予防接種法に基づく新型コロナワクチンの副反応疑い報告
基準に「熱性けいれん」を追加することにより、接種後に発生した熱性け
いれんについて、広く情報収集するよう御願いしたい。
厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会
倉根 一郎
多屋 馨子
藤井 克則

○ 本剤の海外臨床試験において接種後に発熱を生じた頻度は、本剤を接
種した場合とプラセボを接種した場合で同程度であったこと※2、その臨
床試験における熱性けいれんの事象は、本剤を接種した群で2例、プラセ
ボを接種した群で1例が発生しているが、いずれも本剤又はプラセボの接
種との因果関係が医師により否定されていること※2から、本剤の接種が
熱性けいれんを誘発すること、また、本剤により熱性けいれんのリスクを
上昇させることのいずれも統計的エビデンスは報告されていない。
※2 コミナティ筋注6ヵ月~4歳用 審査報告書
○ しかし、ワクチンによる免疫反応で発熱が起こりえることは成人で広
く知られており、熱性けいれんの好発年齢に接種を行うことで、有熱性の
けいれんを誘発し得ることも否定はできない。また、海外と比較して熱性
けいれんの発症率が高いとされる※3本邦において、熱性けいれんの好発
年齢の人を含めて、本剤をより安心して接種していただくためには、本邦
における本剤接種後の熱性けいれんの発症の実態を適切に把握し、その結
果を本剤の接種の関係者に周知することが望まれる。特に、比較的短期間
で開発され、実用化された本剤においては、丁寧な情報の提供が望まれる。

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