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資料6-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29460.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第3回 12/1)《厚生労働省》
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ID

11

感染症(PT)

ジカウイルス感


出典

概要

FDAホームページ.
https://www.fda.gov/va
ccines-bloodbiologics/blood-bloodproducts/informationblood-establishmentsregarding-fdasdetermination-zikavirus-no-longerrelevant

ジカウイルス(ZIKV)はもはや関連性のある輸血感染症ではないというFDAの決定に関する血液事業所向けの情
報:FDAは、FDAの規制で概説されている特定の条件が満たされた場合に、血液製剤の安全性に影響を与える可
能性のある新型または新興感染症について、献血後の血液を検査することを血液事業所に要求している。具体的
には、輸血感染症が潜在的なドナー集団に影響を与えるのに十分な発生率および/または有病率を有する可能性
があり、FDAの規制に記載されている他の特定の基準を満たしている場合、FDAはその輸血感染症をRTTIである
と決定することができる。RTTIの検査は、FDAの認可、承認、またはクリアされたスクリーニング検査が利用可能で
あり、感染のリスクを十分かつ適切に低減するために検査が必要な場合、FDAの規制の下で要求される。FDAは、
ZIKVはもはや潜在的なドナー集団に影響を与えるのに十分な発生率および/または有病率ではないことが証明さ
れたため、FDAの規制におけるRTTIではないと判断した。従って、FDAは、2018年7月付けのガイダンス「血液およ
び血液成分によるジカウイルス伝播のリスクを低減するための推奨事項(改定版)」を撤回した。ZIKVはRTTIでは
なくなったため、血液事業所はZIKVの検査を中止することができる。献血のZIKV検査を中止する認可血液事業所
は、21 CFR 601.12(d)に基づく年次報告書で、検査が中止された日付を記載して、この変更をFDAに報告する必要
がある。情報の回覧に対応する変更は、21 CFR 601.12(d)に基づく年次報告書でも報告する必要がある。

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スケドスポリウム Med Mycol. 60(2022)
感染
myac019

Scedosporium 種は主に免疫不全患者において局所的かつ重度の播種性感染を、また外傷後の免疫正常者にお
いても種々の感染症を引き起こすヒト新興日和見真菌病原体で、土壌、下水、汚染水に見られる。S. aurantiacum
は分子マーカーによって他のScedosporium 種と識別され、2005年に初めて新種として提唱されたヒト新興日和見
病原体で、悪性外耳炎、骨髄炎、侵襲性副鼻腔炎、角膜炎、肺炎など、広範な局所・表在性感染症を引き起こす。
これまでのところ、S. aurantiacum の臨床分離株は10か国、環境分離株は14か国から報告されている。本研究で
はS. aurantiacum の地理的分布、潜在的な生態学的供給源と保有宿主を特定するために、真菌配列データを含む
the National Centre for Biotechnology Informationの配列解読アーカイブ(SRA)で公開されている生の配列データ
を検索した。S. aurantiacum の内部転写スペーサー(ITS)1、ITS2、部分ITS領域のいずれかを含む1706のSRA配
列データセットを検索した結果、S. aurantiacum 特異的配列は地中海地域やツンドラ地域だけでなく、温暖、乾燥、
熱帯地域といったあらゆる気候地域の26か国と2つの島で発見された。このうちアフガニスタン、ベルギー、ブラジ
ル、カナダ、中華人民共和国、クリスマス島、コスタリカ、チェコ共和国、エルサルバドル、フィンランド、イスラエル、
ニュージーランド、フィリピン、ポルトガル、レユニオン島、シンガポール、スイス、英国ではこれまでS. aurantiacum
は報告されていなかった。この分布は他のScedosporium 種と類似していた。また、ヒトの母乳、牛乳、ニワトリの
腸、イヌの腸、淡水、ラット(Uromys coaudimaculatus)の糞便など、S. aurantiacum が報告されたことがないいくつ
かの新しい供給源を特定した。 研究結果は、S. aurantiacumが特定の国に限定されず、むしろ広範囲に分布する
ことを示唆した。S. aurantiacum があまり頻繁に報告されていない理由の1つは、この種が多くの遺伝子座の配列
解析に基づいて最近記載されたばかりであり、形態学的に近縁種のS. apiospermum と区別できないことから誤同
定の可能性があることである。分子同定法は利用不可能であったか、費用が高額であったため誤同定につながっ
たのかもしれない。もう1つの理由は、多くの国が正しく同定しているにもかかわらず、科学論文でS. aurantiacu m感
染を報告していないためである。 本研究は、SRAデータベースに保存された生の配列データが、関心のある生物
学的疑問に答えるためにビッグデータ解析アプローチを用いて再利用できることを示した。

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トリコフィトン感染 Microbiol Spectr. 9:2

(2021)e00284-21

皮膚糸状菌症及び体部白癬のヒト症例から分離されたTrichophytonについて、最近改訂された分類法を照合し、
遡及的に特定したところ、Trichophyton persicum sp. nov. 及びTrichophyton spiraliforme sp. nov. が新たに同定さ
れた。

ハンタウイルス
14
性肺感染

15

ハンタウイルス
感染

PHE ホームページ.
https://assets.publishin
g.service.gov.uk/govern
ment/uploads/system/
uploads/attachment_da
ta/file/1044412/20211
229_Emerginginfections-summaryNovember.pdf

問題点:アルゼンチンにおいて、Alto Paraguay virusによる初めてのヒト感染例が確認された。【概要】新たにヒトに
おいて感染することが認められた感染症に関する報告。アルゼンチンの研究者は、Alto Paraguay virusによるハン
タウイルス肺症候群の初の報告事例、およびScapteromys aquaticusげっ歯類における新規オルソハンタウイルス
を報告した。この結果は、アルゼンチン中央部において流行しているこれら新規オルソハンタウイルスに関する疫
学的警告と同様に、今後宿主として考慮すべき新しいげっ歯類の種を示唆している。

スリランカの原因不明の慢性腎臓病(CKDu)流行地におけるハツカネズミ由来ハンタウイルスへのヒト感染の検出
に関する報告。タイランド型オルソハンタウイルス(THAIV)に対する抗ハンタウイルス抗体の高い血清保有率が、
スリランカの原因不明の慢性腎臓病(CKDu)患者及び齧歯類で報告されているが、感染ウイルスは未だ同定され
ていない。本研究は、保有体である齧歯類からハンタウイルスゲノムを検出し、ヒト感染ハンタウイルスの血清型を
確定するために実施された。ハンタウイルスゲノムを検出するため、スリランカのポロンナルワ区域内のCKDu風土
病地域で、116体の小型哺乳類を捕獲した。検出したハンタウイルスの糖タンパク質先駆体(GPC)遺伝子を
pCAGGS.MCSベクターにクローニングし、複数の細胞株に導入して発現を検査した。GPCを用いて、偽型水疱性口
第68回日本ウイルス学 内炎ウイルス(VSV-△G*)をベースとする交差中和アッセイを行い、ウイルス感染を血清型分類した。次に、糖タン
会学術集会
パク質n(Gn)を用いて、ウイルス感染を判別しうる別の血清型分類戦略を確立の上、同国内のCKDu風土病地域
(2021/11/16複数から採取したTHAIV血清陽性の336体のヒト血清の解析に使用した。著者らは、インドハツカネズミとクマネズ
2021/11/18)O4-6
ミより2つの新規THAIV関連ハンタウイルスを同定した。クマネズミ由来ウイルスがアンゾロベウイルス変異体
(SA108)である一方、インドハツカネズミ由来の配列はTHAIV系列の新規ウイルス(ランカウイルス)に由来するこ
とが判明した。ヌクレオチド及びタンパク質配列の解析によって、ランカウイルスが新規オルソハンタウイルス種で
ある可能性が示唆された。VSV-△G*ベースアッセイは、感染齧歯類血清の交差中和が高程度であるため失敗し
た。新規ウイルスのGnは特有の抗原特性を示した。Gnベースタイピングアッセイでは、CKDu患者と健康人の両方
を含んで解析されたヒト血清の87%以上にランカウイルスの感染パターンが見られたことが明らかとなった。CKDu
風土病地域の人々はランカウイルスに感染していたことが結果によって示され、インドハツカネズミの保有するラン
カウイルスが、スリランカのCKDuに対する潜在リスクであることが示唆された。

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