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資料3-8 今村先生提出資料 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第117回 2/22)《厚生労働省》
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○2022 年初頭以降、ワクチンや自然感染による獲得免疫の影響と、オミクロン株の
特性から、全体としての致死率はオミクロン株以前と比較して低下しているが、死亡
者数の実数は増加している。この原因としては、感染者数の増加が大きく関与してい
ることが考えられる。たとえ致死率が低下しても、感染者数が圧倒的に増加してしま
えば、それに伴って死亡者数が増加するからである。
○第8波においては、感染報告のうち 80 歳以上の占める割合が、第7波の約 1.3 倍
に増加している。この高齢者の増加には、若年層の報告が相対的に減少したことに
加えて、正月休み等による帰省や、医療機関や介護施設でのクラスター発生によっ
て、感染する機会が増えていることも影響している可能がある。
<感染報告数のうち 80 歳以上の占める割合(第7波と第8波との比較)>
80 歳以上

全年齢

割合

(第 7 波)2022/7/6~2022/8/30

361,142

8,336,511

4.3%

(第 8 波)2022/11/30~2023/1/24

417,745

7,501,920

5.6%

3.高齢者における発生届出と HER-SYS 入力に関する変更点
○2022 年 9 月 26 日より感染者の報告基準が大きく変更されており、医療機関から
は高齢者は継続して報告されているが、その他の陽性者については年齢層別の人
数だけの簡易報告となっている。また、抗原キットを購入して行う自己検査も増えてい
るが、その後に自治体ホームページなどで自身が登録しなければ、仮に検査で陽性
であっても報告数には加えられない。さらに、危機感の低下にともない、検査を受けな
い人も予想以上に増加している可能性がある。これらによって、実際の感染者数は、
報告されている陽性者数よりも、さらに増大していることも予想される。
○発生届出のデータに基づくと、65 歳以上の発生届出数に占める届出時入院数の
割合は、第 8 波が感染拡大した 2022 年 10 月から日別死亡者数がピークに到達した
2023 年 1 月第 2 週までの期間に明らかな変化は認めない。また協力自治体から共
有されたデータを用いて 2022 年 11 月以前と 12 月以降の死亡例について、その基
本特性を比較したところ、両群で性別、年齢層に変化はなく、重症化リスクについて
は、12 月以降の症例について慢性閉塞性肺疾患を有するものの割合がやや高いほ
かは明らかな違いは認めなかった。死因および重症度については未入力の割合の
変化が大きく評価は困難であった。以上のことから、2023 年 1 月時点では第 8 波以
降に感染後の重症化リスクが大きく変化している可能性は低いと考えられる。

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