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資料3-8 今村先生提出資料 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第117回 2/22)《厚生労働省》
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○また、ワクチンの重症化阻止効果は発症阻止効果に比べて比較的長期間持続す
るとされているが、接種後 8 ヵ月以降には重症化阻止効果も低下していくことが示さ
れている。また、接種回数が増えるにしたがい、高齢者でも接種率が低下しているこ
とも死亡者の増加につながっている可能性がある。
(4)医療負荷増大による治療介入の遅れによる影響
○オミクロン株の流行となって以後、通常救急医療も含めた救急搬送への負荷増大
が長期化している。救急搬送体制の強化など、より重症化しやすい高齢者への治療
介入が遅れないような対応は続けられている。それでも感染者増加による救急搬送
への過剰な負荷によって、介護施設等や自宅療養中に増悪する高齢者への治療介
入が遅れることで、その重症化にも影響を与えることが危惧される。
(5)感染の地域的な拡大による影響
○昨年前半までは大都市部に感染者・死亡者が多く発生する傾向が見られていた。
しかし昨年の後半以降は全国に感染が拡大する傾向が見られ、それとともにこれま
で死亡者の少なかった地方で人口あたりの死亡者が増加してきている。地方では高
齢者の割合も高く、医療体制が必ずしも十分でない地域も存在する。地方への感染
拡大も死亡者の増加の要因になっている可能性がある。
5.死亡者数の分析における制約と限界
(1)自治体や地域による報告基準の違い
○これまで、新型コロナウイルスによる死亡者は「療養期間中の死亡」を報告の基準
としていた。しかし、この療養期間の解釈が自治体や地域によって異なっていることも
指摘されており、どこまでの期間を対象とするかによって、報告される死亡者数も異
なってくることが考えられる。
○オミクロン株になり、新型コロナウイルスの感染をきっかけとした、併発疾患や合併
症の増悪による死亡者が増加している。それに伴い、デルタ株までの病態よりも死亡
までの期間が遷延していることから、報告基準とする期間の長短が死亡者数に影響
を与えることも予想される。

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