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02.【資料1-2】健診作業班における主な変更点 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html
出典情報 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》
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健診作業班 改訂内容 (中山厚生労働科学研究班改訂)
【質問項目について】

⚫ 最新の科学的知見やガイドライン等を踏まえるとともに、より現場で使いやすいよう「標準的な質問票
の解説と留意事項」を改訂。
ページ例

医師から、脳卒中(脳出血、脳梗塞等)にかかっているといわれたり、治療を受けたことがありますか。

4・5・6
選択肢
目的

医師から、心臓病(狭心症、心筋梗塞等)にかかっているといわれたり、治療を受けたことがありますか。
医師から、慢性腎臓病や腎不全にかかっているといわれたり、治療(人工透析など)を受けていますか。
①はい ②いいえ

声 かけの


既往・現病を把握する。


これらの既往・現病については、特定健康診査がターゲットとしているメタボリックシンドロームによ



「診断された医療機関はどこですか」



「具体的な病名はわかりますか」



「継続的な受診が必要であるといわれましたか」



「主治医の先生は治療が必要といっていましたか、また投薬を受けたことがありますか?」



慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の障害(蛋白尿等)、もしくは糸球体濾過量(GFR)が

り発症する者も多いが、高血圧や脂質異常症では肥満の有無にかかわらず脳卒中や心臓病
の発症リスクが高いこと、また健診で測定できる項目とは関係ない病態が原因となっているもの
もあるので(例;川崎病、もやもや病、ループス腎炎等)留意すること。

解説



留意事項

60ml/分/1.73m2未満の腎機能低下が一定期間持続した状態をいう。

これらの病気は基本的に重症化予防や再発予防のため医療管理下に置くべきである。 無症



推定GFR(eGFR)は、血清クレアチニン値、年齢、性から推算できる3。

候性の脳梗塞などでは患者自身が病態を理解していないこともあり、 不適切な受療行動、治



本来的には主治医によるフォローアップが望ましいので健康診査や保健指導で完結しようとしす
ぎないようにすることが重要である

療の中断などが発生していることもあるので留意する。また、病態等により管理目標値が異なる
こと、必要な栄養指導や運動指導等の保健指導の内容が変わってくるので主治医と連携した





脳卒中の既往例では、既往がない者と比べて、健診所見の検査値が同程度であっても、脳卒
中の再発や虚血性心疾患の発症リスクが高い。

エビデンス



心筋梗塞等の虚血性心疾患の既往例では、既往がない者と比べて、健診所見の検査値が
同程度であっても、虚血性心疾患の再発や心不全の発症リスクが高まる。



脳卒中、心臓病、慢性腎障害がある場合には単独で保健指導を行わず、主治医と連携の上
実施する、虚血性心疾患では食事・運動療法によるメタボリックシンドロームの管理が十分であ

うえで実施すること。

対応方法

れば、再発等を予防する効果がある 4,5。


しろ病態が悪化する可能性があることを留意する。


2



慢性腎臓病では、心筋梗塞や心不全、脳卒中の発症率が高くなる 。



脳卒中、心臓病、慢性腎障害については、無症状だが人間ドック等での有所見の指摘、精密

治療が必要であるにもかかわらず未治療になっている受診者には健診時に確実な受診継続を
するよう勧める。

1

不整脈のうち、心房細動では脳卒中の発症リスクが高まる 。

例えば慢性腎不全者は蛋白制限が必要な場合があるなど、健常者と同じ指導をすることでむ



喫煙により脳卒中・心筋梗塞の発症リスクが増大するため禁煙をすすめる 6,7。

検査を受けて経過観察中、予防的な内服投与中、有症状で再発予防等のために内服投与

聞き取り

ポイント

など、幅広い病態が存在する。
したがって、これらの 疾患については、「診断を受けた内容」「過去・現在 にわたる主治医からの
治療の要否」まで確認することが必要であるが、基本的には治療中であることが基本であり、医
師の指示で終診になっていない限り、受診中断の可能性を考慮する必要がある。



心臓病では、動脈硬化疾患のみならず不整脈、特に心房細動の既往についても留意する。

3