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資料3-10 高山先生提出資料 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第118回 3/8)《厚生労働省》
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第118回(令和5年3月8日)
新型コロナウイルス感染症対策
アドバイザリーボード

資料3-10

高山先生提出資料

2023 年 3 月 8 日

医療機関と高齢者施設における新型コロナウイルス対策についての見解
― 感染症法上の類型変更を見据えて ―
高山義浩、太田圭洋、舘田一博、今村顕史、谷口清州、古瀬祐気、中島一敏
小坂健、前田秀雄、中山ひとみ、田中幹人、釜萢 敏、岡部信彦、脇田隆字、尾身茂

新型コロナウイルス感染症の発生から約3年が経過し、ウイルスの特性については多く
のことが明らかになっています。
医療機関や高齢者施設における感染対策についても、手指衛生などの標準予防策に加え
て、マスクを適切に着用することや十分な換気を行うことの有効性などが明らかとなって
います。ただし、入院患者への面会制限や職員に対する行動制限、あるいはスクリーニン
グ検査の実施範囲などにおいて、一部に混乱が生じていたり、過剰に行われたりすること
があるようです。
今年の5月、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類へと変更される
予定となっています。しかし、位置づけが変更された後も、一定の流行が繰り返されるこ
とが想定されます。このため、入院患者や高齢者など重症化リスクの高い人たちが集まる
医療機関や高齢者施設においては、施設内において感染が拡がらないよう対策を続けてい
くことが求められます。
ただし、地域における医療・介護資源は限られています。医療や介護のニーズ全体に応
えていくためには、施設ごとに様々な工夫を行いながら、効果的かつ持続可能な感染対策
を見出していかなければなりません。患者や利用者の側もできるだけ対策に協力し、かつ
現実を踏まえて完璧さを求め過ぎないことも必要です。
高齢者など重症化リスクの高い方々は、ワクチン接種を最新の状態に保つことで、日頃
より感染によるリスクや感染を拡げるリスクを低減させておくことが必要です。そして、
医師が常駐しない高齢者施設においては、発症後の診断や治療の遅れが生じないよう、前
もって嘱託医師あるいは近隣医療機関と相談しておくことも大切です。
この見解は、医療機関や高齢者施設における対策のうち、とくに疑問が生じやすい場面
を想定して、医療や福祉、倫理など多分野の専門家の検討のもとに考え方のフレームを提
供するものです。それぞれの施設においては、個々の状況に基づいて最終的に判断するよ
うにしてください。また、施設内における集団感染の発生時には、速やかに保健所へ連絡
するとともに、その指導に従うようにしてください。

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