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資料3-10 高山先生提出資料 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第118回 3/8)《厚生労働省》
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2023 年 3 月 8 日

談の上、接触者の特定による検査または広範な検査のいずれかを選択します。すべての接
触者を特定できない場合や感染の拡がりが想定される場合には、フロア単位など広範な検
査を実施します。なお、広範に検査を実施するときは、ワクチン接種の有無によらず PCR
検査を実施することが望ましいです

3)

。抗原定性検査を選択する場合には、無症候者の感

染が見逃されやすいため、より疑わしい状況では繰り返しの実施を検討します 4)。
接触者の追跡や広範な検査で追加の感染者が認められない場合には、それ以上の検査は
求められません。一方、感染者が続けて発見される場合には、広範な検査を継続する必要
があります。
これらの対応については、医療機関や高齢者施設のみでは実施困難な場合があります。
5類へと位置づけが変更された後も、医療機関や高齢者施設における集団感染のリスクは
高く、いまだ対策を平時に戻すことは困難な状況が続いています。施設内における感染拡
大を抑え、高齢者の死亡を減らし、医療ひっ迫を回避していくためにも、これまで行って
きた検査体制を維持していかなければなりません。このため検査費用の施設負担が大きく
ならないよう、国や自治体による引き続きの支援が求められます。
問6

医療機関や高齢者施設で感染者を認めた場合には、フロア全体のゾーニングが必要

ですか?
基本的には必要ありません。ただし、フロア全体に感染が拡がっている場合には、確定
している感染者のみの専用フロアとして運用することも考えられます。
通常は、病室単位のゾーニング(室内をレッド、ドア周囲をイエロー、ドアの外をグリ
ーン)とします。陰圧室である必要はありませんが、感染者のいる病室からエアロゾルが
廊下に流出しないようにドアを閉じておくとともに、病室の機械換気において排気が給気
よりも多くなるように工夫します。
問7 感染が確定していたご遺体からの感染予防は必要ですか?
感染者がお亡くなりになった場合には、接触による感染の広がりに留意する必要があり
ます。その一方で、飛沫やエアロゾルが発生することは考えられず、基本的な手指衛生を
心がけることにより、通常のご遺体と変わらぬ対応でご遺族は最後のお別れをする時間を
とることができます。これまで必要とされてきた納体袋の使用についても、適切な感染対
策を講じることで体液漏出のリスクが非常に高いと想定される場合を除いて不要とされて
います 5)。
なお、お亡くなりになる直前に、気管挿管、喀痰吸引、心臓マッサージなどの医療処置
が実施されている場合には、同じ室内におけるエアロゾル感染リスクが高まっています。
ご遺族との対面の部屋を変えるか、十分な換気を行ってから入室いただくようにしてくだ
さい。

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