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資料 1 - 5 研究班から提出のあった資料等 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31825.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第51回 3/22)《厚生労働省》
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必要であり、長期にわたって患者は入退院を繰り返す必要がある。最終的には成長がほぼ終了した、ある
いは思春期になったところで脊柱固定術をおこなっているが、高度に変形した胸郭や脊柱の矯正には限界
がある。一方、あまりに早期に高度な悪化を示す症例には時間稼ぎのために矯正ギプスや矯正装具を手
術可能になるまで繰り返し行う保存的治療も行われている。
5.予後
症例により差が大きい。軽度な症例では体幹の変形が主症状であり、悪化症例では成人後に背部の疼
痛や手術における脊柱固定状態により運動制限や就業制限などが必要になるものもある。高度な胸郭変
形が生じた症例では、肺活量が減少し、拘束性喚起障害により慢性呼吸不全状態に陥り、体重減少、など
から体力低下の状態から死亡する場合もある。生命予後は呼吸機能がどれだけ維持できるかで決まること
が多く、たとえ重症な状態にはならなかったとしても、生活における行動制限や就業不可などの状態になり
QOL の観点からみれば決して満足のいく状態にはならない症例も少なくない。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
10 歳以下の小児において、およそ 2,000 人以下。
2. 発病の機構
不明(遺伝子的要素も報告されているが、原因や発病のメカニズムは明らかでない。)
3. 効果的な治療方法
未確立(VEPTRE などの成長温存手術があるが、十分に確立されていない。)
4. 長期の療養
必要(未治療では胸郭変形と脊柱変形が悪化し、呼吸不全に陥り、最終的には人工呼吸管理を必要とす
る。 手術治療では半年に一度の追加手術が必要であり、成長終了まで長期の加療、療養を要する病態
となる。)
5. 診断基準
あり(学会承認の診断基準あり。)
6. 重症度分類
modified Rankin Scale(mRS)、食事・栄養、呼吸のそれぞれの評価スケールを用いて、いずれかが3以上
を対象とする。
○ 情報提供元
「平成 23 年度厚生労働省科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)事業実績報告書」
研究代表者 国家公務員共済組合連合会名城病院 院長補佐、脊椎脊髄センター長 川上紀明

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