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資料1 「緊急避妊薬のスイッチOTC化に係る検討会議での議論」に対して寄せられた御意見等について (6 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198111_00022.html |
出典情報 | 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第24回 5/12)《厚生労働省》 |
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か、田舎ゆえにプライバシーが守られないということがある。医師によって、セカンドレイプを受け
ることも少なくない。このような状況を知っているからこそ、他者に経験を話すことさえ、困難なの
である。批判にあうことを容易に想像できるからである。このように、知識や社会経験がない人ほど、
他者に不安や恐怖を打ち明けたり、相談することは困難なのである。アフターフォローはあるに越し
たことはないが、時間の経過とともに効力が下がってしまう薬である性質を鑑み、今この瞬間にすべ
き対応を先延ばしにしてはならない。避妊そのものが出来なくなってしまうのは本末転倒である。
性暴力被害への対応については、隠れた被害者も想定し、すべての購入者に情報提供を行うことがで
きるよう、分かりやすく馴染みやすい情報提供資材を配布するのが望ましいと考える。加えて、どの
機関へ相談するか、相談しないことも含めて女性に選択する権利があり、たとえばワンストップ支援
センターへの紹介状を作成して相談を勧奨したり、販売者がその場で支援機関に連絡することなど
を、一律の対応として定めるべきではない。性暴力被害者への直接介入は専門機関が行うべきであ
り、販売者が介入方法を習得する必要はない。
その他の御意見
医師は手術や処方前の説明が不足していたと言って、しばしば訴えられる事が有る為に、高額な医師
賠償責任保険に加入している。もし事前の説明や検査が十分でなかったとして訴えられた時に備え
て、薬剤師も賠償責任保険に加入する用意はあるのか。
ドラッグストア勤務の薬剤師は「正社員の薬剤師がワンオペで勤務」している事が多い。一人当たり
の人件費が非常に高いので、相当な患者数•客数がない限り、薬剤師(非正規の薬剤師も含む)を増
員する事はないと思う。ワンオペで勤務している限りは、
「夕方以降•土日祝日を休業にしないと、長
時間労働が常態化してしまう。長時間労働が常態化すれば離職率が上がり、ドラッグストアで勤務す
る薬剤師の確保がより難しくなると思う。非現実的かもしれないが、非正規の薬剤師も含めて「複数
人でローテーション」をすれば、
「平日の営業時間の延長」や、
「土日祝日の数時間の営業」も可能に
なるかもしれない。
(実際に、要指導医薬品•第一類医薬品に関する問い合わせが多くなるのは、夜間
や土日祝日である。
)調剤薬局やドラッグストアの経営者•従業員も交えて、
「72 時間以内の服用」に
間に合う様に提供する為に、この問題点にどう対処していくのかを議論する必要がある。
緊急避妊薬スイッチ OTC 化において、転売など犯罪防止に重きを置いた非現実的なゼロリスク志向
で、女性の保護を目的に管理するべきではない。基本的人権としての Sexual Reproductive Health and
Rights(以下、SRHR)が尊重されることを強く望む。スイッチ OTC 化の議論において、SRHR が尊
重されない対応案が散見されることに懸念を抱いている。たとえば、悪用濫用の可能性の排除に重き
を置くばかりに、治療上または公衆衛生上の妥当な理由なく販売時に薬剤師の面前での服用を求め
ることは、すべての人の医療の自己決定権を奪う行為である。また、リーフレットやウェブサイトを
活用することで避妊法についての正しい情報提供は可能であり、合理的な理由なく服用後の婦人科
受診を勧奨することは、女性を主体性のない存在とみなす行為である。
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ることも少なくない。このような状況を知っているからこそ、他者に経験を話すことさえ、困難なの
である。批判にあうことを容易に想像できるからである。このように、知識や社会経験がない人ほど、
他者に不安や恐怖を打ち明けたり、相談することは困難なのである。アフターフォローはあるに越し
たことはないが、時間の経過とともに効力が下がってしまう薬である性質を鑑み、今この瞬間にすべ
き対応を先延ばしにしてはならない。避妊そのものが出来なくなってしまうのは本末転倒である。
性暴力被害への対応については、隠れた被害者も想定し、すべての購入者に情報提供を行うことがで
きるよう、分かりやすく馴染みやすい情報提供資材を配布するのが望ましいと考える。加えて、どの
機関へ相談するか、相談しないことも含めて女性に選択する権利があり、たとえばワンストップ支援
センターへの紹介状を作成して相談を勧奨したり、販売者がその場で支援機関に連絡することなど
を、一律の対応として定めるべきではない。性暴力被害者への直接介入は専門機関が行うべきであ
り、販売者が介入方法を習得する必要はない。
その他の御意見
医師は手術や処方前の説明が不足していたと言って、しばしば訴えられる事が有る為に、高額な医師
賠償責任保険に加入している。もし事前の説明や検査が十分でなかったとして訴えられた時に備え
て、薬剤師も賠償責任保険に加入する用意はあるのか。
ドラッグストア勤務の薬剤師は「正社員の薬剤師がワンオペで勤務」している事が多い。一人当たり
の人件費が非常に高いので、相当な患者数•客数がない限り、薬剤師(非正規の薬剤師も含む)を増
員する事はないと思う。ワンオペで勤務している限りは、
「夕方以降•土日祝日を休業にしないと、長
時間労働が常態化してしまう。長時間労働が常態化すれば離職率が上がり、ドラッグストアで勤務す
る薬剤師の確保がより難しくなると思う。非現実的かもしれないが、非正規の薬剤師も含めて「複数
人でローテーション」をすれば、
「平日の営業時間の延長」や、
「土日祝日の数時間の営業」も可能に
なるかもしれない。
(実際に、要指導医薬品•第一類医薬品に関する問い合わせが多くなるのは、夜間
や土日祝日である。
)調剤薬局やドラッグストアの経営者•従業員も交えて、
「72 時間以内の服用」に
間に合う様に提供する為に、この問題点にどう対処していくのかを議論する必要がある。
緊急避妊薬スイッチ OTC 化において、転売など犯罪防止に重きを置いた非現実的なゼロリスク志向
で、女性の保護を目的に管理するべきではない。基本的人権としての Sexual Reproductive Health and
Rights(以下、SRHR)が尊重されることを強く望む。スイッチ OTC 化の議論において、SRHR が尊
重されない対応案が散見されることに懸念を抱いている。たとえば、悪用濫用の可能性の排除に重き
を置くばかりに、治療上または公衆衛生上の妥当な理由なく販売時に薬剤師の面前での服用を求め
ることは、すべての人の医療の自己決定権を奪う行為である。また、リーフレットやウェブサイトを
活用することで避妊法についての正しい情報提供は可能であり、合理的な理由なく服用後の婦人科
受診を勧奨することは、女性を主体性のない存在とみなす行為である。
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