[診療報酬] I・II群病院の重み付けなどを議論 DPC評価分科会
診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会は9月1日、2018年度診療報酬改定に向けたDPC制度(医療費包括支払制度)の見直しで、機能評価係数IIでの重み付けと、救急医療係数について議論した。機能評価係数IIの重み付けは、同係数の構成要素である効率性係数、複雑性係数、カバー率係数への財源配分をI・II群それぞれの特性に応じて変えるというもの。厚生労働省は同日の評価分科会にI群は効率性係数で、II群はカバー率係数でそれぞれ、重み付けする案を示した。
DPC病院の包括部分の報酬は、診療群分類ごとに設定された1日当たり点数に入院日数と医療機関別係数(基礎係数+調整係数+機能評価係数I+機能評価係数II)を乗じて算出する。機能評価係数は、さらに8つの係数に細分化される。8係数には現在、等分の財源は配分されているが、I群(大学病院本院)、II群(大学病院本院に相当する高機能病院)の評価の重み付けに関するこれまでの議論では、このうち効率性係数、複雑性係数、カバー率係数への財源配分を変えることが検討課題になっていた(参照)。
厚労省が分科会に提案したのは、▽大学病院本院はすでに総合的な体制があるものの、症例の特性から一般的な医療機関よりも平均在院日数が長い傾向があることから、I群は平均在院日数の短縮化を促すために効率性係数で重み付けをする▽平均在院日数短縮ですでに一定の成果をあげているII群は、総合的な体制を評価する観点からカバー率係数で重み付けをする-という内容(参照)。
一方、救急医療係数は、救急医療入院の対象患者の治療では、救命処置や鑑別診断などのために通常の診療よりも資源投入量が大きくなることを勘案して、資源投入量と診断群分類に基づく報酬との隔たりを埋めるために導入された係数。ただ、評価対象となる症例の判定基準が、診療報酬の【救急医療管理加算】の施設基準を満たしている医療機関とそうでない医療機関で異なる上、個別医療機関で判定にばらつきがある可能性があり、評価対象の考え方についての整理が求められている(参照)。
【救急医療管理加算】は、2018年度改定に向けた入院医療等の実態調査の対象になっていることから、厚労省は調査の検討状況を考慮しつつ、評価対象の判定に【救急医療管理加算】などの算定の有無を利用することの妥当性や、同加算の施設基準を満たしていない医療機関の評価のあり方について、引き続き検討することを提案した(参照)。
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