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参考資料3_今後のがん研究のあり方について(報告書) (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34935.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第14回 8/30)《厚生労働省》
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Ⅲ わが国において推進すべき研究(具体的な研究事項等)
1.これまでの研究成果
「第3次対がん10か年総合戦略」の期間中、がんの本態解明は、ゲノムの
機能解明の飛躍的な進歩等とともに、進展が目覚ましい他の生命科学分野との
学問横断的な研究により進められ、成果を上げてきた。また、その成果を迅速
かつ幅広くがんの臨床研究に繋げるため、トランスレーショナル・リサーチに
重点をおいた推進が図られ、薬事承認をめざした医師主導治験や先進医療の枠
組みを活用することで、未だ少数ではあるが、実用化される研究課題も出てき
ている。また、臨床研究・疫学研究等の新たな展開により、革新的な予防、診
断及び治療法の開発とそれらを組み合わせた標準治療の確立、普及に大きく貢
献してきた。
具体的には、
・がんの本態解明をめざした研究の推進により、がんの多様性の理解が進み、
宿主(患者)との間の複雑かつ動的な相互作用も明らかにされつつあること
等の成果を上げていること
・2012年には、日本初の抗がん抗体薬として抗 CCR4抗体 Mogamulizumab が
薬事承認により実用化されたこと
・オミックス解析によるリスク層別化に資する新規バイオマーカーの開発、高
精細CT、短波長領域を分離可能な内視鏡システム、コンピューター支援画
像診断システム等による診断法の開発、ゲノムの機能・構造の異常や多様性
の解明による個別化治療に資する薬剤の開発、粒子線治療等の放射線治療へ
の新たな技術導入、内視鏡・体腔鏡手術にロボット技術を組み合わせた患者
の負担を軽減する治療法等の開発等の成果を上げていること
・多施設共同臨床研究の推進により、標準治療及び延命効果やがん患者の療養
の質を向上させる効果的治療法の確立、普及に貢献したこと
・生活習慣と発がんとのかかわりについて日本人のエビデンスを評価・集約し
た予防ガイドラインの提供やHPV15種を中心としたワクチン抗原の開発
等により、わが国のがん予防の進歩に貢献したこと
・研究により得られた知見を日本全国の医療者・患者とその家族へ届けるため
の情報発信のあり方や、がん登録に代表されるような全国から網羅的に情報
を収集するための手法等の開発等成果を上げていること
等が挙げられる。

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