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別紙1○先進医療Bの総括報告書に関する評価について (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00062.html
出典情報 先進医療会議(第126回 11/2)《厚生労働省》
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23 年間にわたる長期成績を示しています。追跡期間内にこれらの患者の 42.7%が大切断または小切断
術を受け、11.8%に大切断術が施行されています。また生存率は、5 年後が 97%、10 年後が 94.4%、20
年後が 92.4%、25 年後が 83.3%でした。その論文内でバイパス手術を施行された患者は 31 人で、本試
験と同様の対象患者である重症虚血下肢は 67.3%でした。バイパス術後 1 年、5 年、10 年における一次
および二次グラフト開存率は、それぞれ 41%と 54%、32%と 47%、30%と 39%であり、慢性期のバイパ
ス閉塞率は比較的高い結果であったと考えます 1)。 続いて、経皮的下肢動脈形成術(EVT)が施行され
たバージャー病患者 44 人(重症虚血下肢は 86.4%)の 5 年追跡調査では、生存率と大切断回避率は、そ
れぞれ 1 年後が 86.9%と 90.2%、3 年後が 83.3%と 86.7%、5 年後が 83.3%と 86.7%でした。さらに、1
年後、3 年後、5 年後に再治療を必要とした患者は、それぞれ 27.0%、30.0%、41.8%でした 2)。バイパス
術同様、やはり慢性期の再 EVT 率が高率な結果となっています。本試験の結果と比較すると、血管再
生治療を受けた 22 例のバージャー病患者(Safety analysis set)における大切断回避率と全生存率は、1
年後と3年後でそれぞれ 95.5%および 95.5%、95.5%および 89.5%でした(Figure.1)3)。小切断の発生も研
究期間中に 1 例のみで、高い肢切断回避率が得られています。
バージャー病患者に対するバイパス術又は EVT の転帰結果ですが、両論文共に重症虚血下肢はそ
れぞれ全対象患者の 67.3%と 86.4%でした 1),2)。両論文共に SPP 値や TcPO2 値などの末梢灌流圧指標
を示した背景結果はありませんでしたが、本試験の対象患者はそもそも血行再建不可能又は難治症例
でしたので、これらの論文の対象患者より病変や患者背景は悪い傾向があったと考えております。以上
より、本試験は EVT やバイパス手術を含む従来の標準的治療に難治性で、SPP 値が 30mmHg 未満と
重症度が高い症例が多く登録されましたが、血管再生治療の臨床転帰は、EVT やバイパス手術の 8 ヒ
ストリカルデータと同等又はそれ以上の結果を示しました。さらに、バイパス術は閉塞率が比較的高率で
あり、また EVT においても慢性期に再治療を要する症例が多いのが現状の報告です。本血管再生治療
後は長期的な大切断回避率は維持されており、本血管再生治療はバイパス手術や EVT などの従来の
血行再建術と同等の効果があるのではないかと考えています。
(Figure.1 Safety analysis set(n=22)における大切断回避と全生存率の Kaplan Meier 曲線)

(参考文献)
1.

Ohta T, Ishioashi H, Hosaka M, Sugimoto I. Clinical and social consequences of Buerger disease. J Vasc
Surg 2004; 39: 176–180, https://doi.org/10.1016/j.jvs.2003.08.006.
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