よむ、つかう、まなぶ。
別紙1○先進医療Bの総括報告書に関する評価について (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00062.html |
出典情報 | 先進医療会議(第126回 11/2)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
主担当: 真田構成員
有効性
A.従来の医療技術を用いるよりも、大幅に有効であ
る。
B.従来の医療技術を用いるよりも、やや有効である。
C.従来の医療技術を用いるのと、同程度である。
D.従来の医療技術を用いるよりも、劣る。
E.その他
コメント欄: 本試験は先行実施されていた先進医療 A からさらに対象症例を、虚
血症状改善や切断回避に血流回復が絶対的に必要な患者群と一般的に評価される
「登録時 SPP 値:30mmHg 未満」と客観的に設定し、結果、SPP 値・経皮的酸素分圧
(TcPO2)値・安静時疼痛スケール・CT による患肢膝下血管容積が移植後 180 日目
までに有意に改善し、他のいくつかの副次的評価項目も改善傾向を認めた。
サブグループ解析の結果では、ベースラインの SPP と Fontaine 分類にかかわら
ず、移植後 SPP 値の改善傾向を認め、中でもベースラインの SPP20mmHg 以上また
はベースラインの Fontaine 分類 III・IV の群で顕著な改善を認めた。SPP<20mmHg
の群では症例数が少ない影響もあり 180 日目の SPP 値改善は有意ではないものの、
強い改善傾向(95%CI:3.0-52.6, P value=0.031)を認めた。
ヒストリカルコントロールとして事後に示された血行再建術や薬物治療を含む
標準治療施行後のバージャー病患者 110 人、23 年間の長期成績では、追跡期間内
に 42.7%が大切断または小切断術、11.8%に大切断術が施行された(生存率は、
5 年後 97%、10 年後 94.4%、20 年後 92.4%、25 年後 83.3%)。係る報告内でバ
イパス手術施行患者は 31 人(重症虚血下肢 67.3%)で、術後 1 年、5 年、10 年
における一次・二次グラフト開存率は各々41%・54%、32%・47%、30%・39%で
あった。また経皮的下肢動脈形成術(EVT)施行患者は 44 人(重症虚血下肢 86.4%)
、
生存率と大切断回避率は各々1 年後 86.9%と 90.2%、3 年後 83.3%と 86.7%、5
年後 83.3%と 86.7%、再治療実施率は 1 年後、3 年後、5 年後で各々27.0%、
30.0%、41.8%と、バイパス・EVT 共に慢性期成績は芳しくない状況であった。
これらと本試験の結果を比較すると、本技術の実施 22 例における全生存率と大
切断回避率は、1 年後と 3 年後で各々95.5%および 95.5%、89.5%および 95.5%、
小切断発生も研究期間中に 1 例のみで、高い肢切断回避率が得られた。
また現在バージャー病に適応のあるベペルミノゲンペルプラスミド(コラテジ
ェン®)においては、効能・効果は「潰瘍の改善」で、添付文書によると初回投与
後 12 週後で、最大の潰瘍閉鎖は 10 例中 6 例で得られ、投与前の潰瘍の大きさは
平均 15.9mm(5.9~29.9mm)、閉鎖が得られた潰瘍の大きさは平均 11.8mm(5.9~
4
有効性
A.従来の医療技術を用いるよりも、大幅に有効であ
る。
B.従来の医療技術を用いるよりも、やや有効である。
C.従来の医療技術を用いるのと、同程度である。
D.従来の医療技術を用いるよりも、劣る。
E.その他
コメント欄: 本試験は先行実施されていた先進医療 A からさらに対象症例を、虚
血症状改善や切断回避に血流回復が絶対的に必要な患者群と一般的に評価される
「登録時 SPP 値:30mmHg 未満」と客観的に設定し、結果、SPP 値・経皮的酸素分圧
(TcPO2)値・安静時疼痛スケール・CT による患肢膝下血管容積が移植後 180 日目
までに有意に改善し、他のいくつかの副次的評価項目も改善傾向を認めた。
サブグループ解析の結果では、ベースラインの SPP と Fontaine 分類にかかわら
ず、移植後 SPP 値の改善傾向を認め、中でもベースラインの SPP20mmHg 以上また
はベースラインの Fontaine 分類 III・IV の群で顕著な改善を認めた。SPP<20mmHg
の群では症例数が少ない影響もあり 180 日目の SPP 値改善は有意ではないものの、
強い改善傾向(95%CI:3.0-52.6, P value=0.031)を認めた。
ヒストリカルコントロールとして事後に示された血行再建術や薬物治療を含む
標準治療施行後のバージャー病患者 110 人、23 年間の長期成績では、追跡期間内
に 42.7%が大切断または小切断術、11.8%に大切断術が施行された(生存率は、
5 年後 97%、10 年後 94.4%、20 年後 92.4%、25 年後 83.3%)。係る報告内でバ
イパス手術施行患者は 31 人(重症虚血下肢 67.3%)で、術後 1 年、5 年、10 年
における一次・二次グラフト開存率は各々41%・54%、32%・47%、30%・39%で
あった。また経皮的下肢動脈形成術(EVT)施行患者は 44 人(重症虚血下肢 86.4%)
、
生存率と大切断回避率は各々1 年後 86.9%と 90.2%、3 年後 83.3%と 86.7%、5
年後 83.3%と 86.7%、再治療実施率は 1 年後、3 年後、5 年後で各々27.0%、
30.0%、41.8%と、バイパス・EVT 共に慢性期成績は芳しくない状況であった。
これらと本試験の結果を比較すると、本技術の実施 22 例における全生存率と大
切断回避率は、1 年後と 3 年後で各々95.5%および 95.5%、89.5%および 95.5%、
小切断発生も研究期間中に 1 例のみで、高い肢切断回避率が得られた。
また現在バージャー病に適応のあるベペルミノゲンペルプラスミド(コラテジ
ェン®)においては、効能・効果は「潰瘍の改善」で、添付文書によると初回投与
後 12 週後で、最大の潰瘍閉鎖は 10 例中 6 例で得られ、投与前の潰瘍の大きさは
平均 15.9mm(5.9~29.9mm)、閉鎖が得られた潰瘍の大きさは平均 11.8mm(5.9~
4