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2022年度 介護医療院の経営状況について (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/231110_No006.pdf |
出典情報 | 2022年度 介護医療院の経営状況について(11/10)《福祉医療機構》 |
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2023-006
所利用率は 2021 年度から 1.7 ポイント低下し
(図表 2)年度別
加算の算定状況
91.2%となった。定員数が増えたことで数値と
2021(n=85)
しては低下したものの、定員数に入所利用率を
栄養マネジメント強化加算
乗じて求められる実利用者数は 2.9 人増加して
口腔衛生管理加算_Ⅰ
23.5%
21.7%
おり、1 施設当たり事業収益も 58,177 千円上昇
口腔衛生管理加算_Ⅱ
14.1%
21.7%
した。なお、在所日数は 2021 年度から 64.4 日
排せつ支援加算_Ⅰ
減少して 457.5 日となったが、こちらは過年度
排せつ支援加算_Ⅱ
4.7%
11.3%
の推移と比べると例年並みの水準で、2021 年度
排せつ支援加算_Ⅲ
2.4%
3.8%
の在所日数のみが 500 日を超えていた。2021 年
サービス提供体制強化加算_Ⅰ
40.0%
40.6%
度に在所日数が長期化した要因の特定は難しい
サービス提供体制強化加算_Ⅱ
37.6%
40.6%
が、新型コロナウイルス感染症の重症患者の急
サービス提供体制強化加算_Ⅲ
増などが入退院に影響を及ぼしたのではないか
2022(n=106)
34.1%
41.5%
18.8%
26.4%
15.3%
17.0%
58.8%
70.8%
介護職員処遇改善加算_Ⅰ
と思われる。
次に、費用に関する指標であるが、2021 年度
から事業収益対医療材料費率が 0.6 ポイント、
介護職員処遇改善加算_Ⅱ
10.6%
7.5%
介護職員処遇改善加算_Ⅲ
12.9%
10.4%
長期療養生活移行加算
事業収益対経費率(以下「経費率」という。)が
1.0 ポイントそれぞれ上昇した。経費率の内訳を
みると、事業収益対水道光熱費率が 0.7 ポイン
自立支援促進加算
15.3%
22.6%
科学的介護推進体制加算_Ⅰ
20.0%
21.7%
科学的介護推進体制加算_Ⅱ
ト上昇している。これは昨今の原油価格・物価
安全対策体制加算
高騰の影響によるものと考えられる。また、事
12.9%
17.0%
24.7%
37.7%
44.7%
50.0%
業収益対人件費率(以下「人件費率」という。)
は 0.5 ポイント低下したものの、従事者 1 人当
している。そのため、算定率が上昇した加算が
たり人件費は 358 千円上昇している。1 施設当
あることが示唆される。そこで、2021 年度介護
たり人件費をみても 32,910 千円上昇しており、
報酬改定(以下「今次改定」という。)で創設さ
事業費用の増加額のうち、人件費が過半を占め
れた加算も踏まえながら、算定状況をみていき
ている状況であった。
たい(図表 2)
。
以上により、事業費用の増加が増収分を上回
算定率をみると、一部を除き 2022 年度のほ
ったことによって、事業利益率および経常利益
うが 2021 年度よりも全体的に高い傾向がうか
率が低下し、経営状況が悪化したものと推察さ
がえる。特徴的な相違点をみていくと、介護職
れる。
員処遇改善加算(Ⅰ)の算定率は、2021 年度か
ら 12.0 ポイント上昇した。当該加算は、併設医
1.2
療機関の職員との公平性の観点などから、他の
加算の算定状況
長期療養移行支援加算の算定率は上昇するも、 介護施設と比較して算定率が低かったが、2022
他の新設加算と比べて算定率が低い
年度は 70.8%まで算定率が上昇した。一方で、
日本介護医療院協会の調査2によると、介護医療
前節の図表 1 をみると、要介護度にはほとん
院の併設施設の看護助手、介護職員に対して
ど差がないにもかかわらず、介護料収益が上昇
78.9%が処遇改善を実施しており、その財源に
2 日本介護医療院協会「日本介護医療院協会 2022 年度調査結果」https://jamcf.jp/chairman/2022/chairman221014-02.pdf
Copyright ⓒ 2023Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
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所利用率は 2021 年度から 1.7 ポイント低下し
(図表 2)年度別
加算の算定状況
91.2%となった。定員数が増えたことで数値と
2021(n=85)
しては低下したものの、定員数に入所利用率を
栄養マネジメント強化加算
乗じて求められる実利用者数は 2.9 人増加して
口腔衛生管理加算_Ⅰ
23.5%
21.7%
おり、1 施設当たり事業収益も 58,177 千円上昇
口腔衛生管理加算_Ⅱ
14.1%
21.7%
した。なお、在所日数は 2021 年度から 64.4 日
排せつ支援加算_Ⅰ
減少して 457.5 日となったが、こちらは過年度
排せつ支援加算_Ⅱ
4.7%
11.3%
の推移と比べると例年並みの水準で、2021 年度
排せつ支援加算_Ⅲ
2.4%
3.8%
の在所日数のみが 500 日を超えていた。2021 年
サービス提供体制強化加算_Ⅰ
40.0%
40.6%
度に在所日数が長期化した要因の特定は難しい
サービス提供体制強化加算_Ⅱ
37.6%
40.6%
が、新型コロナウイルス感染症の重症患者の急
サービス提供体制強化加算_Ⅲ
増などが入退院に影響を及ぼしたのではないか
2022(n=106)
34.1%
41.5%
18.8%
26.4%
15.3%
17.0%
58.8%
70.8%
介護職員処遇改善加算_Ⅰ
と思われる。
次に、費用に関する指標であるが、2021 年度
から事業収益対医療材料費率が 0.6 ポイント、
介護職員処遇改善加算_Ⅱ
10.6%
7.5%
介護職員処遇改善加算_Ⅲ
12.9%
10.4%
長期療養生活移行加算
事業収益対経費率(以下「経費率」という。)が
1.0 ポイントそれぞれ上昇した。経費率の内訳を
みると、事業収益対水道光熱費率が 0.7 ポイン
自立支援促進加算
15.3%
22.6%
科学的介護推進体制加算_Ⅰ
20.0%
21.7%
科学的介護推進体制加算_Ⅱ
ト上昇している。これは昨今の原油価格・物価
安全対策体制加算
高騰の影響によるものと考えられる。また、事
12.9%
17.0%
24.7%
37.7%
44.7%
50.0%
業収益対人件費率(以下「人件費率」という。)
は 0.5 ポイント低下したものの、従事者 1 人当
している。そのため、算定率が上昇した加算が
たり人件費は 358 千円上昇している。1 施設当
あることが示唆される。そこで、2021 年度介護
たり人件費をみても 32,910 千円上昇しており、
報酬改定(以下「今次改定」という。)で創設さ
事業費用の増加額のうち、人件費が過半を占め
れた加算も踏まえながら、算定状況をみていき
ている状況であった。
たい(図表 2)
。
以上により、事業費用の増加が増収分を上回
算定率をみると、一部を除き 2022 年度のほ
ったことによって、事業利益率および経常利益
うが 2021 年度よりも全体的に高い傾向がうか
率が低下し、経営状況が悪化したものと推察さ
がえる。特徴的な相違点をみていくと、介護職
れる。
員処遇改善加算(Ⅰ)の算定率は、2021 年度か
ら 12.0 ポイント上昇した。当該加算は、併設医
1.2
療機関の職員との公平性の観点などから、他の
加算の算定状況
長期療養移行支援加算の算定率は上昇するも、 介護施設と比較して算定率が低かったが、2022
他の新設加算と比べて算定率が低い
年度は 70.8%まで算定率が上昇した。一方で、
日本介護医療院協会の調査2によると、介護医療
前節の図表 1 をみると、要介護度にはほとん
院の併設施設の看護助手、介護職員に対して
ど差がないにもかかわらず、介護料収益が上昇
78.9%が処遇改善を実施しており、その財源に
2 日本介護医療院協会「日本介護医療院協会 2022 年度調査結果」https://jamcf.jp/chairman/2022/chairman221014-02.pdf
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