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2022年度 介護医療院の経営状況について (6 ページ)
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公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/231110_No006.pdf |
出典情報 | 2022年度 介護医療院の経営状況について(11/10)《福祉医療機構》 |
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2023-006
(図表 5)黒字・赤字施設別
介護医療院の経営状況(施設類型別)
Ⅰ型
指標
施設数
定員数
入所利用率
在所日数(施設入所)
要介護度(施設入所+短期入所)
利用者単価
うち介護料収益(施設入所+短期入所)
うち利用料収益(施設入所+短期入所)
1 施設当たり従事者数
利用者 10 人当たり従事者数
人件費率
医療材料費率
事
業 給食材料費率
収 経費率
益
うち水道光熱費率
対
減価償却費率
事業利益率
経常利益率
従事者 1 人当たり事業収益
従事者 1 人当たり人件費
人
%
日
円
円
円
人
人
%
%
%
%
%
%
%
%
千円
千円
Ⅱ型
黒字
赤字
赤字
-黒字
44
86.3
93.5
463.8
4.29
17,441
14,648
2,793
59.2
6.43
58.4
5.4
5.9
19.0
2.9
3.9
7.4
8.8
9,897
5,776
24
81.0
89.3
470.7
4.16
16,839
14,278
2,561
61.3
6.47
67.1
6.5
6.0
22.7
3.8
5.7
△ 8.1
△ 6.7
8,530
5,728
△ 5.3
△ 4.2
6.9
△ 0.12
△ 602
△ 370
△ 232
2.0
0.04
8.8
1.2
0.1
3.7
1.0
1.8
△ 15.5
△ 15.6
△ 1,367
△ 48
当たり人件費が 388 千円高いことで、黒字施設
黒字
赤字
赤字
-黒字
22
61.9
94.0
450.3
3.78
15,145
12,662
2,483
39.6
5.10
52.5
4.5
7.0
19.9
2.9
3.0
13.1
14.2
9,246
4,856
16
66.6
82.8
421.2
3.91
15,602
13,331
2,271
47.3
6.64
63.7
6.8
6.9
27.8
3.8
4.4
△ 9.6
△ 7.4
8,236
5,244
4.7
△ 11.2
△ 29.0
0.13
457
669
△ 212
7.6
1.53
11.2
2.2
△ 0.0
7.9
0.9
1.4
△ 22.7
△ 21.6
△ 1,010
388
とつながるのではないだろうか。
とは 11.2 ポイントもの差が生じた。また、経費
3.2
率も同様に差が生じていることから、コストカ
人件費率と入所利用率の分布
人件費率が 75.0%以上、あるいは入所利用率
が 91.2%以下の赤字施設は改善の余地あり
ットの余地がないか、収益に応じた費用コント
ロールを検討してみてもよいだろう。
さらに、従事者 1 人当たり事業収益をみても、
前述のとおり、2022 年度の経営状況の悪化に
いずれの類型も赤字施設では黒字施設を大幅に
は、入所利用率の低下と人件費の増加が大きく
下回っており、施設運営に必要な収益の確保に
影響している。そこで、2022 年度の経営状況を
課題を抱えていることがわかる。そのため、経
もとに、入所利用率と人件費率の分布から、施
営改善にあたっては、利用者の確保に向けた取
設類型別にみた黒字施設と赤字施設の分岐点を
り組みが重要視される。利用者を確保するうえ
探っていきたい(図表 6)
。
で、入所者を増やすことは当然に重要となるが、
退所者を少なくするという視点も必要であろう。
介護給付費分科会5によると、退所・退院先が病
Ⅰ型の黒字施設の人件費率は、図表 5 のとお
り平均が 58.4%であるものの、実際には約 34%
から約 74%までばらつきがある。Ⅱ型の黒字施
院・診療所の場合の退所・退院理由が「加療のた
設も同様に、約 35%から約 75%までといった
め(診断名がわかる)
」と回答したうち、17.8%
ように幅がある。一方で、Ⅰ型・Ⅱ型ともに人件
が「肺炎」であったと報告している。介護医療院
費率が 75%を超えている黒字施設はないこと
の本来の医療機能を発揮することが、利用者の
から、人件費率が高い施設は少なくとも 75%の
退所を最小限にし、入所利用率の維持・向上へ
5 厚生労働省「第 221 回社会保障審議会介護給付費分科会(
【資料 3】介護医療院)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001131789.pdf
Copyright ⓒ 2023Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
6
(図表 5)黒字・赤字施設別
介護医療院の経営状況(施設類型別)
Ⅰ型
指標
施設数
定員数
入所利用率
在所日数(施設入所)
要介護度(施設入所+短期入所)
利用者単価
うち介護料収益(施設入所+短期入所)
うち利用料収益(施設入所+短期入所)
1 施設当たり従事者数
利用者 10 人当たり従事者数
人件費率
医療材料費率
事
業 給食材料費率
収 経費率
益
うち水道光熱費率
対
減価償却費率
事業利益率
経常利益率
従事者 1 人当たり事業収益
従事者 1 人当たり人件費
人
%
日
円
円
円
人
人
%
%
%
%
%
%
%
%
千円
千円
Ⅱ型
黒字
赤字
赤字
-黒字
44
86.3
93.5
463.8
4.29
17,441
14,648
2,793
59.2
6.43
58.4
5.4
5.9
19.0
2.9
3.9
7.4
8.8
9,897
5,776
24
81.0
89.3
470.7
4.16
16,839
14,278
2,561
61.3
6.47
67.1
6.5
6.0
22.7
3.8
5.7
△ 8.1
△ 6.7
8,530
5,728
△ 5.3
△ 4.2
6.9
△ 0.12
△ 602
△ 370
△ 232
2.0
0.04
8.8
1.2
0.1
3.7
1.0
1.8
△ 15.5
△ 15.6
△ 1,367
△ 48
当たり人件費が 388 千円高いことで、黒字施設
黒字
赤字
赤字
-黒字
22
61.9
94.0
450.3
3.78
15,145
12,662
2,483
39.6
5.10
52.5
4.5
7.0
19.9
2.9
3.0
13.1
14.2
9,246
4,856
16
66.6
82.8
421.2
3.91
15,602
13,331
2,271
47.3
6.64
63.7
6.8
6.9
27.8
3.8
4.4
△ 9.6
△ 7.4
8,236
5,244
4.7
△ 11.2
△ 29.0
0.13
457
669
△ 212
7.6
1.53
11.2
2.2
△ 0.0
7.9
0.9
1.4
△ 22.7
△ 21.6
△ 1,010
388
とつながるのではないだろうか。
とは 11.2 ポイントもの差が生じた。また、経費
3.2
率も同様に差が生じていることから、コストカ
人件費率と入所利用率の分布
人件費率が 75.0%以上、あるいは入所利用率
が 91.2%以下の赤字施設は改善の余地あり
ットの余地がないか、収益に応じた費用コント
ロールを検討してみてもよいだろう。
さらに、従事者 1 人当たり事業収益をみても、
前述のとおり、2022 年度の経営状況の悪化に
いずれの類型も赤字施設では黒字施設を大幅に
は、入所利用率の低下と人件費の増加が大きく
下回っており、施設運営に必要な収益の確保に
影響している。そこで、2022 年度の経営状況を
課題を抱えていることがわかる。そのため、経
もとに、入所利用率と人件費率の分布から、施
営改善にあたっては、利用者の確保に向けた取
設類型別にみた黒字施設と赤字施設の分岐点を
り組みが重要視される。利用者を確保するうえ
探っていきたい(図表 6)
。
で、入所者を増やすことは当然に重要となるが、
退所者を少なくするという視点も必要であろう。
介護給付費分科会5によると、退所・退院先が病
Ⅰ型の黒字施設の人件費率は、図表 5 のとお
り平均が 58.4%であるものの、実際には約 34%
から約 74%までばらつきがある。Ⅱ型の黒字施
院・診療所の場合の退所・退院理由が「加療のた
設も同様に、約 35%から約 75%までといった
め(診断名がわかる)
」と回答したうち、17.8%
ように幅がある。一方で、Ⅰ型・Ⅱ型ともに人件
が「肺炎」であったと報告している。介護医療院
費率が 75%を超えている黒字施設はないこと
の本来の医療機能を発揮することが、利用者の
から、人件費率が高い施設は少なくとも 75%の
退所を最小限にし、入所利用率の維持・向上へ
5 厚生労働省「第 221 回社会保障審議会介護給付費分科会(
【資料 3】介護医療院)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001131789.pdf
Copyright ⓒ 2023Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
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