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ゲル充填人工乳房及び皮膚拡張器植込み患者等における乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)の発生及び植込み患者等に対する情報提供について(周知依頼) (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190382_00010.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和3年度第2回 3/16)《厚生労働省》 |
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何らかの理由によって炎症、感染、アレルギー反応を生じやすい方に関与しやすいという見方が
ありますが、これについては確かなことはほとんど分かっておりません。
4.経過時間
BIA-ALCL は多くの場合、インプラントの留置から一定期間(平均 7-9 年間)経てから発生するこ
とが分かっています。
Q7: BIA-ALCL の発生頻度を教えてください
A:現在発表されている海外における BIA-ALCL の発生頻度は、テクスチャードタイプ全体では約
2,200 - 86,000 人に 1 人の割合とされています。米国における生涯罹患リスクは 1/30,000 と推察
され、オーストラリアおよびニュージーランドからは、1/1,000-1/10,000 と報告されております。
今回問題となったアラガン社のテクスチャードタイプ製品に関しては約 2,200‐3,300 人に 1 人の
割合とされています。これまでにアジアでの報告は日本の 4 例を含めた 10 例のみ(2022 年 2 月現
在)で、この違いは、地理的・遺伝的要因に由来している可能性が示唆されています。
Q8:BIA-ALCL の可能性が疑われた場合、どのような検査や処置が必要ですか?
A:BIA-ALCL であることを否定するために以下の流れで画像検査や穿刺細胞診、あるいは外科処置
を行うことが勧められます。まずはインプラント周囲の貯留液と被膜の腫瘤形成の有無を超音波検
査(もしくはその他の画像診断)で検索します。貯留液が確認されたら、医療用針を用いてこれを
採取し、含有細胞の特殊検査を行います。腫瘤形成がみられた場合は、特殊な針を用いるか、外科
的にその組織を採取し病理組織診断を行います。万が一 BIA-ALCL と診断された場合は、病気の広
がりを検索する画像検査を行ったうえで、被膜を含むインプラントの外科的全切除、あるいはその
他の補助療法を用いて治療を行います。
Q9:BIA-ALCL の治療と予後について教えてください。
A:多くの場合は、挿入されているインプラントを、インプラント周囲に形成される被膜組織ととも
に切除します。周囲にしこりがあれば一緒に切除します。BIA-ALCL の予後は腫瘍のステージによっ
て変わります。ステージとは腫瘍の進行度を分類したもので、以下のようにⅠからⅣに分かれます。
ステージⅠ
腫瘍が被膜内にとどまるもの
ステージ II
被膜を超えて広がる、またはリンパ節転移を認めるもの
ステージ III
被膜を超えて広がり、かつリンパ節転移を認めるもの
ステージ IV
遠隔転移を認めるもの
ステージⅠで腫瘍が完全切除された場合、再発は少なく、治癒が期待できます。一方完全切除でき
なかった場合やステージⅡ以上では、化学療法や放射線治療が必要になり、この場合の予後は進行
ありますが、これについては確かなことはほとんど分かっておりません。
4.経過時間
BIA-ALCL は多くの場合、インプラントの留置から一定期間(平均 7-9 年間)経てから発生するこ
とが分かっています。
Q7: BIA-ALCL の発生頻度を教えてください
A:現在発表されている海外における BIA-ALCL の発生頻度は、テクスチャードタイプ全体では約
2,200 - 86,000 人に 1 人の割合とされています。米国における生涯罹患リスクは 1/30,000 と推察
され、オーストラリアおよびニュージーランドからは、1/1,000-1/10,000 と報告されております。
今回問題となったアラガン社のテクスチャードタイプ製品に関しては約 2,200‐3,300 人に 1 人の
割合とされています。これまでにアジアでの報告は日本の 4 例を含めた 10 例のみ(2022 年 2 月現
在)で、この違いは、地理的・遺伝的要因に由来している可能性が示唆されています。
Q8:BIA-ALCL の可能性が疑われた場合、どのような検査や処置が必要ですか?
A:BIA-ALCL であることを否定するために以下の流れで画像検査や穿刺細胞診、あるいは外科処置
を行うことが勧められます。まずはインプラント周囲の貯留液と被膜の腫瘤形成の有無を超音波検
査(もしくはその他の画像診断)で検索します。貯留液が確認されたら、医療用針を用いてこれを
採取し、含有細胞の特殊検査を行います。腫瘤形成がみられた場合は、特殊な針を用いるか、外科
的にその組織を採取し病理組織診断を行います。万が一 BIA-ALCL と診断された場合は、病気の広
がりを検索する画像検査を行ったうえで、被膜を含むインプラントの外科的全切除、あるいはその
他の補助療法を用いて治療を行います。
Q9:BIA-ALCL の治療と予後について教えてください。
A:多くの場合は、挿入されているインプラントを、インプラント周囲に形成される被膜組織ととも
に切除します。周囲にしこりがあれば一緒に切除します。BIA-ALCL の予後は腫瘍のステージによっ
て変わります。ステージとは腫瘍の進行度を分類したもので、以下のようにⅠからⅣに分かれます。
ステージⅠ
腫瘍が被膜内にとどまるもの
ステージ II
被膜を超えて広がる、またはリンパ節転移を認めるもの
ステージ III
被膜を超えて広がり、かつリンパ節転移を認めるもの
ステージ IV
遠隔転移を認めるもの
ステージⅠで腫瘍が完全切除された場合、再発は少なく、治癒が期待できます。一方完全切除でき
なかった場合やステージⅡ以上では、化学療法や放射線治療が必要になり、この場合の予後は進行