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06 参考資料2 おたふくかぜワクチン接種後の副反応に関する全国調査報告 (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37506.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第23回 1/24)《厚生労働省 |
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EDAIN WING 4.0 佐藤
2024.01.10 11.23.40
Page 5(1)
KyorinWPS/70573−8983/sho01−15/ky389353898310061948
令和 6 年 1 月 1 日
95―(95)
1 年生の児童を含む)
.接種後副反応が疑われる症状の
・けいれん
有無や 1 回目接種あるいは 2 回目以降接種を問わず,
・不機嫌
接種した全ての小児を対象とし,ワクチン接種との因
・耳下腺部の腫脹・仏痛(頬の腫脹・仏痛を含む)
果関係が明らかでなくても,ワクチン接種後に発生し
・皮膚症状(発疹,蕁麻疹)
た症状や転帰については全て報告してもらうこととし
・接種部位反応(接種部位の発赤,腫脹)
た.ただし,報告は,エピソード(耳下腺炎・顎下腺
・感冒症状(咳,鼻水,咽頭痛),上気道炎(クルー
炎,無菌性髄膜炎,脳炎・脳症,精巣炎・卵巣炎,難
プ症候群を含む)
聴,急性膵炎)とそれ以外に分けて報告を求め,また
・下痢(胃腸炎を含む)
各報告例に関して,医師がおたふくかぜワクチンの副
報告医が副反応ありと回答した症例と症状あるも報
反応による症状と判断しているか否かについても報告
告医が副反応なしと回答した症例に分けて集計した.
を求めた.
集計には,4 週間,8 週間の両方,または 4 週間のみに
【二次調査】
一次調査で副反応が疑われる症状が出た
記録があった症例を含めた.4 週間,8 週間の両方に副
者のうち,文書による説明に基づき保護者から同意が
反応ありと記載のあったものについては記録を確認
得られた者とした.
し,全く同じ事象を報告していると判断できた場合は
なお,報告対象を接種後 8 週目までとした理由は,
4 週間に認めた事象として集計に用いた.データの集
おたふくかぜワクチンは生ワクチンであるため,接種
計には Excel を用いた.なお,接種 4 週間および 8 週間
後にワクチン株(ウイルス)は被接種者に感染し,体
の症状有無確認が未回答の場合は,報告医にメールで
内で複製されるが,接種後 4〜6 週間経過すると,被接
情報の確認と入力の要請を行い,未回答を減らすよう
種者の中にムンプスウイルスに対する免疫が獲得さ
に努めた.
れ2),ワクチン株(ウイルス)の複製は抑制されること
⑤倫理面での配慮
から,8 週目以降に出現した症状は,おたふくかぜワク
本調査は一次調査に関しては日本小児科学会倫理委
チンとは関連のない症状と考えられるためである.
員会と必要に応じて各施設の倫理委員会において,二
④データクリーニングと集計
次調査は日本小児科学会倫理委員会,国立感染症研究
登録例のうち,接種後 4 週間,8 週間の時点で,副反
所人を対象とする生命科学・医学系研究倫理審査委員
応を疑う症状の発生の有無の報告がともに確認できて
会と必要に応じて各施設の倫理委員会において承認さ
いない例,4 週間での副反応を疑う症状の発生の有無
れている.日本小児科学会倫理委員会(受付番号 35-
の報告が確認できていない例については集計から除外
修正-06),国立感染症研究所人を対象とする生命科
した.ただし,髄膜炎の報告は
学・医学系研究倫理審査委員会(受付番号 1548)
.
容と,エピソード
詳細
欄への記述内
欄へのチェックの整合性を確認し
た.
また,
医師に副反応と判断されていない場合であっ
なお,報告医は医療機関において,院内掲示や自施
設のホームページ等によりオプトアウトを行った.
ても備考欄に症状が記載されている場合は検討対象と
結
した.なお,本研究では,医師が本研究への参加を希
果
望し協力医として Mu-VSD へ登録(氏名,施設名,メー
メールアドレスを元に数えると 919 名の医師から本
ルアドレス等)を行った日を研究参加登録日,研究対
調査協力の登録があった.1 件以上の接種例登録が
象者におたふくかぜワクチンを接種した日を接種日と
あった報告医は 472 名であった.
し,研究参加登録日より接種日が後のものを前向き
【全体像】
フォロー例,研究参加登録日より接種日が前のものを
調査期間中に Web サイトに登録された被接種例は
過去接種例として分類した.
62,671 例であった.このうち接種後 4 週間フォローで
ムンプスと関連する診断(耳下腺炎,顎下腺炎,無
きたのは, 接種日に 7 歳以上であった 32 例, 4 週間,
菌性髄膜炎,脳炎・脳症,精巣炎・卵巣炎,難聴,急
8 週間共に追跡不能であった 3,057 例,4 週間のみ追跡
性膵炎)についてはエピソードとして報告を求め,件
不能であった 9 例を除く 59,573 例であり,前向きフォ
数を数えた.さらに,おたふくかぜワクチン接種後の
ロー例が 45,474 例,過去接種例が 14,099 例となった
報告で詳細欄に記載があれば以下に分類し件数を数え
(図 2).同様に,接種後 8 週間フォローできたのは,4
た.
週間フォローできたものから 8 週間までのフォローが
・発熱(体温記載がある場合は 37.5℃ 以上,体温記
載のない「微熱」は含む)
できなかった 790 例を除いた 58,783 例で,前向きフォ
ロー例が 44,708 例,過去接種例が 14,075 例となった
・嘔吐・吐き気
(図 3).前向きフォロー例,過去接種例それぞれに関す
・頭痛
る接種時年齢別 1 回目接種,2 回目接種
(3 回目以上接
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令和 6 年 1 月 1 日
95―(95)
1 年生の児童を含む)
.接種後副反応が疑われる症状の
・けいれん
有無や 1 回目接種あるいは 2 回目以降接種を問わず,
・不機嫌
接種した全ての小児を対象とし,ワクチン接種との因
・耳下腺部の腫脹・仏痛(頬の腫脹・仏痛を含む)
果関係が明らかでなくても,ワクチン接種後に発生し
・皮膚症状(発疹,蕁麻疹)
た症状や転帰については全て報告してもらうこととし
・接種部位反応(接種部位の発赤,腫脹)
た.ただし,報告は,エピソード(耳下腺炎・顎下腺
・感冒症状(咳,鼻水,咽頭痛),上気道炎(クルー
炎,無菌性髄膜炎,脳炎・脳症,精巣炎・卵巣炎,難
プ症候群を含む)
聴,急性膵炎)とそれ以外に分けて報告を求め,また
・下痢(胃腸炎を含む)
各報告例に関して,医師がおたふくかぜワクチンの副
報告医が副反応ありと回答した症例と症状あるも報
反応による症状と判断しているか否かについても報告
告医が副反応なしと回答した症例に分けて集計した.
を求めた.
集計には,4 週間,8 週間の両方,または 4 週間のみに
【二次調査】
一次調査で副反応が疑われる症状が出た
記録があった症例を含めた.4 週間,8 週間の両方に副
者のうち,文書による説明に基づき保護者から同意が
反応ありと記載のあったものについては記録を確認
得られた者とした.
し,全く同じ事象を報告していると判断できた場合は
なお,報告対象を接種後 8 週目までとした理由は,
4 週間に認めた事象として集計に用いた.データの集
おたふくかぜワクチンは生ワクチンであるため,接種
計には Excel を用いた.なお,接種 4 週間および 8 週間
後にワクチン株(ウイルス)は被接種者に感染し,体
の症状有無確認が未回答の場合は,報告医にメールで
内で複製されるが,接種後 4〜6 週間経過すると,被接
情報の確認と入力の要請を行い,未回答を減らすよう
種者の中にムンプスウイルスに対する免疫が獲得さ
に努めた.
れ2),ワクチン株(ウイルス)の複製は抑制されること
⑤倫理面での配慮
から,8 週目以降に出現した症状は,おたふくかぜワク
本調査は一次調査に関しては日本小児科学会倫理委
チンとは関連のない症状と考えられるためである.
員会と必要に応じて各施設の倫理委員会において,二
④データクリーニングと集計
次調査は日本小児科学会倫理委員会,国立感染症研究
登録例のうち,接種後 4 週間,8 週間の時点で,副反
所人を対象とする生命科学・医学系研究倫理審査委員
応を疑う症状の発生の有無の報告がともに確認できて
会と必要に応じて各施設の倫理委員会において承認さ
いない例,4 週間での副反応を疑う症状の発生の有無
れている.日本小児科学会倫理委員会(受付番号 35-
の報告が確認できていない例については集計から除外
修正-06),国立感染症研究所人を対象とする生命科
した.ただし,髄膜炎の報告は
学・医学系研究倫理審査委員会(受付番号 1548)
.
容と,エピソード
詳細
欄への記述内
欄へのチェックの整合性を確認し
た.
また,
医師に副反応と判断されていない場合であっ
なお,報告医は医療機関において,院内掲示や自施
設のホームページ等によりオプトアウトを行った.
ても備考欄に症状が記載されている場合は検討対象と
結
した.なお,本研究では,医師が本研究への参加を希
果
望し協力医として Mu-VSD へ登録(氏名,施設名,メー
メールアドレスを元に数えると 919 名の医師から本
ルアドレス等)を行った日を研究参加登録日,研究対
調査協力の登録があった.1 件以上の接種例登録が
象者におたふくかぜワクチンを接種した日を接種日と
あった報告医は 472 名であった.
し,研究参加登録日より接種日が後のものを前向き
【全体像】
フォロー例,研究参加登録日より接種日が前のものを
調査期間中に Web サイトに登録された被接種例は
過去接種例として分類した.
62,671 例であった.このうち接種後 4 週間フォローで
ムンプスと関連する診断(耳下腺炎,顎下腺炎,無
きたのは, 接種日に 7 歳以上であった 32 例, 4 週間,
菌性髄膜炎,脳炎・脳症,精巣炎・卵巣炎,難聴,急
8 週間共に追跡不能であった 3,057 例,4 週間のみ追跡
性膵炎)についてはエピソードとして報告を求め,件
不能であった 9 例を除く 59,573 例であり,前向きフォ
数を数えた.さらに,おたふくかぜワクチン接種後の
ロー例が 45,474 例,過去接種例が 14,099 例となった
報告で詳細欄に記載があれば以下に分類し件数を数え
(図 2).同様に,接種後 8 週間フォローできたのは,4
た.
週間フォローできたものから 8 週間までのフォローが
・発熱(体温記載がある場合は 37.5℃ 以上,体温記
載のない「微熱」は含む)
できなかった 790 例を除いた 58,783 例で,前向きフォ
ロー例が 44,708 例,過去接種例が 14,075 例となった
・嘔吐・吐き気
(図 3).前向きフォロー例,過去接種例それぞれに関す
・頭痛
る接種時年齢別 1 回目接種,2 回目接種
(3 回目以上接