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2022年度 介護老人保健施設の経営状況について (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/240229_No.013.pdf |
出典情報 | 2022年度介護老人保健施設の経営状況について(2/29)《福祉医療機構》 |
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2023-013
福祉医療機構(以下「機構」という。)では、 通所は 0.7 ポイント低下となった。一方で、利
毎年度、貸付先の 介護老人保健施設 1 (以下
用者 1 人 1 日当たり事業収益(入所)(以下「入
「老健」という。)の経営状況について調査を
所単価」という。)は前年度より 103 円上昇し
行っている。本稿では、2022 年度の経営状況
た。介護職員等ベースアップ等支援加算が設け
について、貸付先から提出された財務諸表等の
られたことや、2021 年度介護報酬改定(以下
データを用いて分析する。
「2021 年度改定」という。)で新設された加算
への対応が進んだことが影響していると推察さ
1
2022 年度の経営状況
れる。これにより、入所定員 1 人当たり事業収
人件費率・経費率の上昇により事業利益率は
低下
益は、ほぼ横ばいで推移した。
続いて費用面をみていく。事業収益対人件費
率(以下「人件費率」という。)は 0.7 ポイント
2022 年度の事業収益対事業利益率 (以下
上昇し、62.4%となった。介護職員等の処遇改
「事業利益率」という。)は、2021 年度から
善が進められるなか、従事者 1 人当たり人件費
2.1 ポイント低下して 0.8%となった(図表 1)
。
が 98 千円上昇したことが影響している。
赤字施設割合は 7.9 ポイント拡大し、4 割を超
また、事業収益対経費率(以下「経費率」と
えた。近年、著しい経営悪化が続いている。
いう。)は 1.3 ポイント上昇し、21.6%となった。
詳細について、収益面から確認していきたい。
まず利用率をみると、入所は 0.3 ポイント低下、
(図表 1)2021 年度・2022 年度老健の経営状況
内訳をみると、サービス活動収益対水道光熱費
率(以下「水道光熱費率」という。
)が 0.9 ポイ
ント上昇している。原油価格・物価高騰の影響
が施設経営に大きく及んでいるといえよう。
差(2022
-2021)
単位
2021
2022
-
1,478
1,562
-
入所
人
100.4
99.9
△ 0.5
通所
人
43.8
44.6
0.8
入所
%
88.0
87.7
△ 0.3
業費用を「100」とし、2022 年度までの推移を
通所
%
利用者 10 人当たり
人
従事者数
入所定員 1 人当たり
千円
事業収益
入所単価
円
61.6
61.0
△ 0.7
確認した(図表 2)
。
6.63
6.62
△ 0.00
5,530
5,578
48
14,243 14,345
103
入所定員1人当たり事業収益
入所定員1人当たり事業費用
指標名
施設数
定員数
利用率
人件費率
%
61.7
62.4
0.7
経費率
%
20.3
21.6
1.3
%
3.8
4.8
0.9
事業利益率
%
2.9
0.8
△ 2.1
経常利益率
従事者 1 人当たり
人件費
%
3.3
2.1
△ 1.3
千円
4,472
4,570
98
%
33.8
41.6
7.9
うち水道光熱費率
赤字施設割合
ここで、近年の収益と費用の動向を確認した
い。コロナ禍前である 2019 年度の入所定員 1
人当たり事業収益および入所定員 1 人当たり事
(図表 2)老健の入所定員 1 人当たり事業収益
と事業費用の推移
103.3
100.0
100.2
98.4
2019
2020
100.2
97.2
2021
98.0
2022 (年度)
注)2019 年度を 100 とした指数
1 併設の短期入所療養介護、通所リハビリテーションを含む。以下記載がない場合は同じ
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福祉医療機構(以下「機構」という。)では、 通所は 0.7 ポイント低下となった。一方で、利
毎年度、貸付先の 介護老人保健施設 1 (以下
用者 1 人 1 日当たり事業収益(入所)(以下「入
「老健」という。)の経営状況について調査を
所単価」という。)は前年度より 103 円上昇し
行っている。本稿では、2022 年度の経営状況
た。介護職員等ベースアップ等支援加算が設け
について、貸付先から提出された財務諸表等の
られたことや、2021 年度介護報酬改定(以下
データを用いて分析する。
「2021 年度改定」という。)で新設された加算
への対応が進んだことが影響していると推察さ
1
2022 年度の経営状況
れる。これにより、入所定員 1 人当たり事業収
人件費率・経費率の上昇により事業利益率は
低下
益は、ほぼ横ばいで推移した。
続いて費用面をみていく。事業収益対人件費
率(以下「人件費率」という。)は 0.7 ポイント
2022 年度の事業収益対事業利益率 (以下
上昇し、62.4%となった。介護職員等の処遇改
「事業利益率」という。)は、2021 年度から
善が進められるなか、従事者 1 人当たり人件費
2.1 ポイント低下して 0.8%となった(図表 1)
。
が 98 千円上昇したことが影響している。
赤字施設割合は 7.9 ポイント拡大し、4 割を超
また、事業収益対経費率(以下「経費率」と
えた。近年、著しい経営悪化が続いている。
いう。)は 1.3 ポイント上昇し、21.6%となった。
詳細について、収益面から確認していきたい。
まず利用率をみると、入所は 0.3 ポイント低下、
(図表 1)2021 年度・2022 年度老健の経営状況
内訳をみると、サービス活動収益対水道光熱費
率(以下「水道光熱費率」という。
)が 0.9 ポイ
ント上昇している。原油価格・物価高騰の影響
が施設経営に大きく及んでいるといえよう。
差(2022
-2021)
単位
2021
2022
-
1,478
1,562
-
入所
人
100.4
99.9
△ 0.5
通所
人
43.8
44.6
0.8
入所
%
88.0
87.7
△ 0.3
業費用を「100」とし、2022 年度までの推移を
通所
%
利用者 10 人当たり
人
従事者数
入所定員 1 人当たり
千円
事業収益
入所単価
円
61.6
61.0
△ 0.7
確認した(図表 2)
。
6.63
6.62
△ 0.00
5,530
5,578
48
14,243 14,345
103
入所定員1人当たり事業収益
入所定員1人当たり事業費用
指標名
施設数
定員数
利用率
人件費率
%
61.7
62.4
0.7
経費率
%
20.3
21.6
1.3
%
3.8
4.8
0.9
事業利益率
%
2.9
0.8
△ 2.1
経常利益率
従事者 1 人当たり
人件費
%
3.3
2.1
△ 1.3
千円
4,472
4,570
98
%
33.8
41.6
7.9
うち水道光熱費率
赤字施設割合
ここで、近年の収益と費用の動向を確認した
い。コロナ禍前である 2019 年度の入所定員 1
人当たり事業収益および入所定員 1 人当たり事
(図表 2)老健の入所定員 1 人当たり事業収益
と事業費用の推移
103.3
100.0
100.2
98.4
2019
2020
100.2
97.2
2021
98.0
2022 (年度)
注)2019 年度を 100 とした指数
1 併設の短期入所療養介護、通所リハビリテーションを含む。以下記載がない場合は同じ
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