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2022年度 介護老人保健施設の経営状況について (8 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/240229_No.013.pdf |
| 出典情報 | 2022年度介護老人保健施設の経営状況について（2／29）《福祉医療機構》 |
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2023-013
おわりに
まず、収益に関する指標については、利用率
に大きく差がある。入所利用率で 2～3 ポイン
本稿では、2022 年度の老健の経営状況につ
ト差がついているほか、通所利用率は最大で
いて、経年比較や施設類型別、黒字・赤字別な
6.8 ポイントもの差がみられた。また、赤字施
どの視点で確認した。2020 年度以降のコロナ
設は入所単価も低いため、入所定員 1 人当たり
禍において、老健は入所利用率の低下の影響を
事業収益が 200 千円以上低い。やはり、費用に
受けて厳しい経営状況が続いていたが、2022
見合った収益を確保することが課題と考えられ
年度は原油価格・物価高騰の影響も加わり、経
る。
営を取り巻く環境はいっそう厳しさを増したと
費用に関する指標をみると、人件費率と経費
いえよう。本稿の執筆にあたり、施設所在地や
率の差が大きい。赤字施設の方が人件費率が高
開設経過年数等、様々な切り口からも分析した
くなっている要因は、利用者 10 人当たり従事
が、経営状況が悪化していることは変わらなか
者数が多いことにくわえて、従事者 1 人当たり
った。
人件費が高い傾向にあるといえるだろう。また、
今後に目を向けると、2024 年度の介護報酬
入所定員 1 人当たり経費を比較すると、在宅強
改定は、介護職員等の処遇改善推進を中心に掲
化型を除いて 120 千円以上の差がついており、
げて＋1.59%のプラス改定となることが決定し
これが経費率の差につながっている。
ている。再編される処遇改善加算等をうまく活
用するとともに、地道に新規入所者を確保して
（図表 11）黒字・赤字施設別
2022 年度
老健の経営状況
①基本型
指標名
単位
黒字
②加算型
③在宅強化型
④超強化型
差
差
差
差
赤字 (赤字- 黒字
赤字 (赤字- 黒字
赤字 (赤字- 黒字
赤字 (赤字-黒
黒字)
黒字)
黒字)
字)
－
－
－
－
165
271
206
95
81
272
179
96.4 △ 5.4 102.4
95.9 △ 6.5 100.7
92.6 △ 8.1 104.7
99.5 △ 5.2
38.4
1.0
43.0
40.0 △ 3.0
43.5
42.1 △ 1.4
54.4
53.6 △ 0.8
86.5 △ 3.3
88.3
85.8 △ 2.5
90.0
86.2 △ 3.8
88.4
85.5 △ 2.9
51.7 △ 4.8
61.9
55.4 △ 6.5
66.1
59.3 △ 6.8
66.9
63.6 △ 3.3
3.10 △ 0.03
3.19
3.12 △ 0.07
3.18
3.15 △ 0.03
3.26
3.22 △ 0.04
－
241
101.8
入所 人
定員数
37.5
通所 人
89.8
入所 %
利用率
56.6
通所 %
3.13
要介護度（入所） －
入所定員 1 人
千円 5,132 4,924 △ 208 5,495 5,211
当たり事業収益
入所 円 13,442 13,197 △ 245 14,150 13,805
利用者単価
329 10,981 11,010
通所 円 10,737 11,066
利用者 10 人
6.00
6.53
0.53
6.41
6.89
人
当たり従事者数
57.6
65.2
7.5
58.6
67.4
人件費率
%
20.5
24.0
3.5
20.3
24.3
経費率
%
入所定員 1 人
128 1,117 1,263
千円 1,053 1,182
当たり経費
6.2 △ 6.8 △ 13.0
6.3 △ 8.2
事業利益率
%
△
5.7
△
12.9
7.2
7.5 △ 7.4
経常利益率
%
従事者 1 人
137 4,396 4,681
千円 4,450 4,586
当たり人件費
従事者 1 人当たり
千円 7,723 7,039 △ 684 7,500 6,943
サービス活動収益
施設数
△ 285
6,092
△ 245
△ 345 14,935 14,537 △ 398 15,502 15,443
29 10,910 10,775 △ 136 10,902 10,999
△ 60
97
6,005
5,550 △ 455
6,337
0.48
6.59
7.37
0.78
6.95
7.25
0.31
8.8
3.9
59.7
21.7
68.1
23.5
8.4
1.8
60.9
19.6
69.4
22.7
8.5
3.0
147
1,303
1,304
0
1,245
1,382
137
△ 14.5
△ 14.9
4.7
6.5
△ 8.3 △ 13.0
△ 6.9 △ 13.3
5.7
7.1
284
4,587
4,535
△ 52
4,508
4,867
359
△ 557
7,687
6,661 △ 1,026
7,406
7,017
△ 389
△ 6.6 △ 12.3
△ 5.1 △ 12.2
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おわりに
まず、収益に関する指標については、利用率
に大きく差がある。入所利用率で 2～3 ポイン
本稿では、2022 年度の老健の経営状況につ
ト差がついているほか、通所利用率は最大で
いて、経年比較や施設類型別、黒字・赤字別な
6.8 ポイントもの差がみられた。また、赤字施
どの視点で確認した。2020 年度以降のコロナ
設は入所単価も低いため、入所定員 1 人当たり
禍において、老健は入所利用率の低下の影響を
事業収益が 200 千円以上低い。やはり、費用に
受けて厳しい経営状況が続いていたが、2022
見合った収益を確保することが課題と考えられ
年度は原油価格・物価高騰の影響も加わり、経
る。
営を取り巻く環境はいっそう厳しさを増したと
費用に関する指標をみると、人件費率と経費
いえよう。本稿の執筆にあたり、施設所在地や
率の差が大きい。赤字施設の方が人件費率が高
開設経過年数等、様々な切り口からも分析した
くなっている要因は、利用者 10 人当たり従事
が、経営状況が悪化していることは変わらなか
者数が多いことにくわえて、従事者 1 人当たり
った。
人件費が高い傾向にあるといえるだろう。また、
今後に目を向けると、2024 年度の介護報酬
入所定員 1 人当たり経費を比較すると、在宅強
改定は、介護職員等の処遇改善推進を中心に掲
化型を除いて 120 千円以上の差がついており、
げて＋1.59%のプラス改定となることが決定し
これが経費率の差につながっている。
ている。再編される処遇改善加算等をうまく活
用するとともに、地道に新規入所者を確保して
（図表 11）黒字・赤字施設別
2022 年度
老健の経営状況
①基本型
指標名
単位
黒字
②加算型
③在宅強化型
④超強化型
差
差
差
差
赤字 (赤字- 黒字
赤字 (赤字- 黒字
赤字 (赤字- 黒字
赤字 (赤字-黒
黒字)
黒字)
黒字)
字)
－
－
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－
165
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206
95
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272
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96.4 △ 5.4 102.4
95.9 △ 6.5 100.7
92.6 △ 8.1 104.7
99.5 △ 5.2
38.4
1.0
43.0
40.0 △ 3.0
43.5
42.1 △ 1.4
54.4
53.6 △ 0.8
86.5 △ 3.3
88.3
85.8 △ 2.5
90.0
86.2 △ 3.8
88.4
85.5 △ 2.9
51.7 △ 4.8
61.9
55.4 △ 6.5
66.1
59.3 △ 6.8
66.9
63.6 △ 3.3
3.10 △ 0.03
3.19
3.12 △ 0.07
3.18
3.15 △ 0.03
3.26
3.22 △ 0.04
－
241
101.8
入所 人
定員数
37.5
通所 人
89.8
入所 %
利用率
56.6
通所 %
3.13
要介護度（入所） －
入所定員 1 人
千円 5,132 4,924 △ 208 5,495 5,211
当たり事業収益
入所 円 13,442 13,197 △ 245 14,150 13,805
利用者単価
329 10,981 11,010
通所 円 10,737 11,066
利用者 10 人
6.00
6.53
0.53
6.41
6.89
人
当たり従事者数
57.6
65.2
7.5
58.6
67.4
人件費率
%
20.5
24.0
3.5
20.3
24.3
経費率
%
入所定員 1 人
128 1,117 1,263
千円 1,053 1,182
当たり経費
6.2 △ 6.8 △ 13.0
6.3 △ 8.2
事業利益率
%
△
5.7
△
12.9
7.2
7.5 △ 7.4
経常利益率
%
従事者 1 人
137 4,396 4,681
千円 4,450 4,586
当たり人件費
従事者 1 人当たり
千円 7,723 7,039 △ 684 7,500 6,943
サービス活動収益
施設数
△ 285
6,092
△ 245
△ 345 14,935 14,537 △ 398 15,502 15,443
29 10,910 10,775 △ 136 10,902 10,999
△ 60
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6,005
5,550 △ 455
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0.48
6.59
7.37
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6.95
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8.8
3.9
59.7
21.7
68.1
23.5
8.4
1.8
60.9
19.6
69.4
22.7
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3.0
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1,303
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1,382
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△ 14.5
△ 14.9
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△ 8.3 △ 13.0
△ 6.9 △ 13.3
5.7
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△ 389
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△ 5.1 △ 12.2
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