購入者情報の記録について
「とりまとめ」では、濫用等のおそれのある医薬品の販売にあたり、20歳未満の者による購入並びに20
歳以上の者による複数個又は大容量製品の購入、濫用目的や頻回購入が疑われる場合において、
「購入者の氏名等を写真付きの公的な身分証等の氏名等を確実に確認できる方法で確認を行い、
店舗における過去の購入履歴を参照し、頻回購入でないかを確認する。また、販売後にはこれらの情
報及び販売状況について記録しその情報を保管する。」こととされています。
この点、「確認」と「記録・保管」では実務への影響が大きく異なることについてご理解いただきたく存じ
ます。販売時の年齢や購入理由などの確認は濫用・依存の防止に一定の効果があり（注1) 、「薬剤師
等による声かけ」は大量購入の抑制力になります（注2) 。これらの確認や声かけの徹底が濫用抑止に最
も有用であり、そのきっかけとして身分証等で氏名等を確認することは一定の合理性があります。
(注1） 「一般用医薬品による中毒患者の現状とその対策」（廣瀬正幸他 日臨救急医会誌（JJSEM）020;23:702-6）
(注2）「ゲートキーパーとしての薬剤師;医薬品の薬物乱用・依存への対応」（YAKUGAKUZASSI 2013;133:617-30）

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