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【資料3】新型コロナの抗体保有状況調査の実施結果(報告)及び感染症危機発生時における血清疫学調査の考え方について (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40300.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第85回 5/27)《厚生労働省》
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新型コロナウイルス感染症の血清疫学調査を踏まえた
感染症危機発生時における血清疫学調査の考え方
○ 血清疫学調査は、病原体に対する血液中の抗体を測定することで感染やワクチン接種による病原体抗原へ
の過去の曝露状況を把握する疫学的な調査手法。
○ 感染症危機発生時の血清疫学調査では、血清抗体保有者が存在しない感染症を調査対象とする場合におい
て有用であり、未診断・未報告の感染者を含む総既感染者割合の代替指標として、流行規模や感染拡大の程
度が把握可能であり、感染症発生動向調査を補完することが可能。
○ 特に、検査用検体の残余血液を用いた新型コロナウイルス感染症の血清疫学調査は、大規模かつ必要に応
じて実施することが可能であり、2023年以降の国内の既感染者数の推移について発生動向調査を補完し有
用な知見を提供した。

○ 感染防御免疫に相関する抗体価を測定することで、感受性者と免疫保持者を区別し、感染リスク集団の特
定など公衆衛生対策に資する知見の創出に寄与する可能性がある。
○ 一方で、本調査手法は、実施方法により調査対象の年齢層や地域が限定されることや、被験者の基礎疾患
の有無などの情報を収集することが難しいことから、単一の手法での抗体保有割合の把握は困難である。
このため、複数の手法を組み合わせることで総合的に評価する必要がある。

感染症危機発生時における血清疫学調査は、公衆衛生対策に資する知見の創出に寄与する可能性が
あるものであり、実施に当たっては、①他のサーベイランスと並行して実施、②可能な範囲で、複
数の手法で経時的に実施し、国内の傾向を把握できるよう手法を工夫する必要がある。
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