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資料3-1 アトモキセチン塩酸塩製剤におけるニトロソアミン類の検出への対応について[217KB] (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42464.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第5回 8/28)《厚生労働省》
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は、現時点で、構造が類似する化合物※1の毒性データに基づき、100ng※2で
ある旨を公表している。
※1: 4-(methylnitrosoamino)-1-(3-pyridinyl)-1-butanone(資料3-2)
※2: アトモキセチンの1日服用量を120mgとしたとき、原薬であるアトモキセチン塩
酸塩中の含有量に換算すると729ppbに相当する。

4.製造販売業者より提出されたN-ニトロソアトモキセチンの限度値に関
する検討結果と本剤の使用による健康への影響評価等について
(日医工株式会社)


N-ニトロソアトモキセチンの限度値に関する検討結果と本剤の服用によ
る健康への影響評価の結果等が提出され主な内容は以下のとおりである(資
料3-2)。



アトモキセチン塩酸塩原薬中のN-ニトロソアトモキセチン量を測定し
たところ、平均値は523ppb(最小15ppb、最大5749ppb)であった。



日医工株式会社は、N-ニトロソアトモキセチンに関するげっ歯類を用い
たがん原性試験データがないことから、欧州医薬品庁の最新のガイダンス
に基づき、リードアクロス法により算出された許容摂取量100ng/day(原薬
中の含有量に換算すると729ppb)を限度値とし、限度値を上回る原薬が使
用された出荷済みの製剤ロットの自主回収を行った。



日医工株式会社の製剤について、アトモキセチン120mgを毎日服用した場
合の理論上の発がんリスクの上昇の程度は、0.72×10-5と推定された※3。
これはおよそ139,000人に1人が生涯で過剰にがんを発症する程度のリス
クに相当する。
※3:N-ニトロソアトモキセチンが検出された原薬から製造された製剤の理論上の
発がんリスクの算出にあたり、計算に用いる本剤の1日使用量、製剤中のN-ニト
ロソアトモキセチン含量は、以下のように取り扱った。
 1日使用量については、本剤の用法及び用量が「通常、18歳以上の患者には、
アトモキセチンとして1日40mgより開始し、その後1日80mgまで増量した後、1
日80~120mgで維持する。ただし、1日80mgまでの増量は1週間以上、その後の
増量は2週間以上の間隔をあけて行うこととし、いずれの投与量においても1日
1回又は1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日
量は120mgを超えないこと」であるため、120mgとした。
 製剤中のN-ニトロソアトモキセチン含量は、原薬中のN-ニトロソアトモキ
セチン含量と同一と仮定し、また、本剤は長期間の投与が想定され、単一の製剤
ロットの使用は想定されないことから、平均値を用いることとした。

○ 医薬品規制調和国際会議(ICH)が策定した「潜在的発がんリスクを低
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